紅葉狩り
今朝のラジオから、今日は気温も上がり絶好の「紅葉狩り日和」というアナウンスが聞こえてきました。
何かおかしい。紅葉を見ることを、なんで「紅葉狩り」というのだろう。
調べてみると、平安時代には、紅葉見や観楓(かんぷう)という言葉があったらしい。
小学館発行「万有百科大事典」や朝日新聞社発行 植物の世界「紅葉狩りの系譜」を見ると、それが紅葉狩りに変わったのは、歌舞伎や謡曲の『紅葉狩』からきている。その基になっているのは、信州戸隠に伝わる鬼女伝説らしい。
ここでいう紅葉というのは、木の紅葉ではなく、清和源氏の祖である源経基(みなもとのつねもと)の局となった紅葉という美女のことです。
清和源氏の祖である源経基(みなもとのつねもと)の局となった紅葉という美女が、正妻との争いから呪術を行ったのが露見したとして戸隠に流されました。土地の人々は都からきたこの紅葉を暖かく迎えましたが、朝廷側はなおも、紅葉が都への回帰を願い資金を調達のため徒党を組んで山賊行為をしている と、平維茂(たいらのこれもち)を派遣し紅葉を討伐させたそうです。
「時雨行く片野の原の紅葉狩たのむかげなく吹く嵐かな」
鎌倉時代の歌集『夫木和歌抄』より
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