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2009年9月23日 (水)

彼岸花の不思議

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 今日はお彼岸です。
梯川の河川敷には、彼岸花が一杯です。きれいです。
でも、散歩しながら、この花を見ていて不思議なことに気がついた。
NHKのラジオビタミンを聞いていると、九州から東北まで今一斉に彼岸花が咲いているという便りがある。
桜や菜の花は気温によって開花する時期が異なり南から北へと開花時期が移動する。
でも、彼岸花は気温ではないのですね。
彼岸花は、夏は土の中で休眠していて、ちょうどお彼岸の中日の前頃から茎がニョキニョキ頭を出し全国一斉にいきなり花を咲かせる。
彼岸花の体内には、地球の自転・公転の状態を判断する体内時計があるようだ。この構造はどうなっているのだろうか。散歩から帰って調べてみた。

0909rimg0276 ここ数年梯川堤防沿いを散歩しているが、彼岸花の咲く範囲が毎年少しずつ下流域の河川敷に広がっている。
彼岸花の地下にはチューリップに似た球根があり、球根を増やして増殖する。
本来ならば、球根の幅しか分布を拡大できないはずですが、洪水などによって球根が移動する。また、土砂による埋没には大変強く、10cm位の土壌が新たに被さっても、簡単に球根を上方に移動させてしまう。このような能力が、河原での繁茂に結びついているらしい。

0909rimg0269  花畑に降りると、時々ナミアゲハが蜜を吸いにやってくる。
でも、球根移動で繁殖する植物にどうして花が咲くのだろうか。
彼岸花の遺伝子は3倍体であるという。
3倍体とはなんのことだろうか?
 人間では卵子と精子はそれぞれ単体でも人間の全身を構成可能なDNAを一つずつ持っている。つまり卵子と精子は一倍体、そして卵子と精子が受精することでできる体細胞はDNAを二人分持っていることになります。つまり二倍体です。
なぜ一つの細胞がいくつもDNAのセットを持っているかというと子供を作るときにDNAの順番をばらばらにして混ぜることで様々な形質(能力)を持つ子供を作れるから。
でも、彼岸花はなぜ三倍体なのか。

有性生殖を行う生き物は動物でも植物でも二倍体が基本です。両親のDNAを両方貰うためです。しかし生物によっては進化の過程や化学物質の影響で三倍体、四倍体などになるものもいます。
三倍体や四倍体は生殖細胞を作り出すときにDNAを1セット以上持った卵子や精子(植物なら花粉)を作り出してしまい、それらが受精するために生まれてきます。
0909rimg0298  写真の細い先に小さな船のようなものが付いているのが雄しべ、ついていないのが雌しべです。
ちなみに両親の遺伝子数(n倍体)の合計が偶数でないと子供は作れなかったりします。
つまり二倍体と三倍体や三倍体と四倍体の組み合わせではアウト。一倍体と三倍体ならOKということになります。この場合子供は二倍体になります。
彼岸花の原産地の中国には、二倍体の彼岸花があるそうです。
染色体が、倍加に伴って環境適応性が向上することがある。この現象は、高緯度地帯に倍数性が高い植物が多いことの一因と推定されている。彼岸花の特殊な能力はそんなところから来ているのかもしれません。

ちなみに、三倍体以上の生物には、次のようなものがいるそうです。
<植物>
ヤブガラシ 2倍体、3倍体
ヒガンバナ 2倍体(中国)、3倍体(日本)
セイヨウタンポポ 3倍体
アカミタンポポ 3倍体
シロバナタンポポ 5倍体
<動物>
ギンブナ 2倍体、3倍体(雌性発生)、4倍体
ドジョウ 2倍体、3倍体(雌性発生)、4倍体
シマドジョウ 2倍体、4倍体
スジシマドジョウ大型種 4倍体 琵琶湖
ヤマトシマドジョウ 4倍体 山口県西部、九州
蜂、蟻 オス一倍体、メス二倍体
アフリカツメガエル 異質四倍体

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