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2009年1月26日 (月)

ネクスト・ソサイエティ

22日は小松から八戸までかなりの時間があったので、電車の中でドラッカーの「ネクスト・ソサイエティ」と「ドラッカーの遺言」を読んだ。
「ネクスト・ソサイエティ」は1997年~2000年の対談や論文を集めたものだが、この時点でアメリカが進めているニューエコノミーの破綻を予測する記述がある。ドラッカーの死後、2008年末に実際にその通りのことが起きたのだから確かに慧眼ですね。

本の中身は少子高齢化が進む社会の姿です。
これからの時代、20歳で会社に入ってとしても死ぬのは80歳~90歳である。社会は益々少子高齢化になっていく。少ない若年人口が稼ぐ金で、圧倒的な数の高齢者を養うのはどう考えてみても不可能である。
20歳で働き始めるとすると74歳まで54年間もある。この間、同じ会社に勤めることは考えられない。
ドラッカーは著書の中で日本における定年は2020年までに74歳まで上がると予測している。ここでいう定年とは、企業に勤めるということを意味するのではなく働く年齢という意味です。

また、産業構造も変わってくる。アメリカでは、農業労働者は20世紀のはじめ労働人口にうち最大だったものが2000年には3%以下になった。製造業は30%から15%へと半減した。 日本ではまだ25%位あるが、これも世界の製造工場となった中国に追いあげられ、段々と構成比率が落ちてくる。その後に伸びてくる分野が知識労働者である。
現在のところ医師、弁護士、教師、会計士、化学エンジニヤなどであるが、ITの発達でコンピュータ技術者、ソフト設計者、臨床検査技師、製造技能技術者など膨大なテクノロジストが必要となる。
そのうちに、製造業やサービス業で働いていた人が、60歳前後で会社を辞め、そのノウハウを生かしてコンサルタントに加わる。また、そのための技術の再教育の産業分野が発達する。
これが、知識社会である。

ドラッカーは知識社会の特徴として、
・知識は容易に移動が可能で、いかなる境界もない社会になる。
・万人に教育の機会が与えられるので、社会構成上、上のクラスへの移動が自由な社会となる。
・万人が知識を手に入れることが可能であるが、万人が勝てる訳ではないので、成功と失敗が併存する社会となる。
この3つの特徴から「ネクスト・ソサイエティは、組織にとっても、一人ひとりの人間にとっても高度に競争的な社会となる。」と言っている。

このような社会に生き残る組織は「人を大切にする組織」である。現在の資本主義(株主利益最優先の資本主義)は間違っている。ドラッカーは、これからの組織の一つの姿としてNPOのような社会的企業が増えてくると予測している。

また、個人に対しては「情報」の変化に応じて絶えず形を変え、スパイラップしていくこと。会社で得たスキルを元に、更に学習して個人事業者として独立し生涯現役を目指せ、といった意味のことも言っているようだ。

言っていることは良くわかる。私自身、ドラッカーの言っているようなコースを歩んできているが、そのような慧眼があって会社定年後、個人事業主になった訳ではなく、偶然のチャンスでそうなっただけです。

でも、ドラッカーが言っているように知識社会というのは高度な競争的社会です。
自分も、製造業からコンサルタントに移行するときは、かなり心配してコンサルタントとしての適正診断で「大丈夫」という診断結果を確認してから変わったものです。

これからの人は、キャリアカウンセリングなどを受けて何に向いているかを確認し、若い時から80歳までの計画をたてて自己に投資していくことが良いのではないでしょうか。

     

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