ドイツの環境教育
枝廣さんのメルマガを読んでいたら、次の言葉があった。
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温暖化でもほかの環境問題でも、環境以外の問題でも、何か物事を変えようと思ったときに、少なくとも3つ必要なことがある。
ひとつは「意識啓発」。たとえば皆さんに温暖化のことを知ってもらう。何をすればいいかわかってもらう。これはいま、環境省もとても力を入れているし、日本ではとても進んでいるところです。
もうひとつは「技術開発」です。たとえば、同じように使っても省エネ型の冷蔵庫などですね。
もうひとつ大事なのは、「行動をしたくなる仕組み」です。望ましい行動をしたくなる、開発された技術を使いたくなるような仕組みです。日本はここがとても弱い。ですから、たとえばソーラーパネルの太陽光発電の技術は世界一なのに、設置容量はドイツに抜かされています。それは技術がないからでも意識が低いからでもなく、「広げるための仕組み」がないからです。
この「広げるための仕組み」は、社会的イノベーションです。技術イノベーションがあって、それを広げるための社会的イノベーションがあって、はじめて実際に社会の中で使われ、広がっていくのです。
日本の政府は、この仕組みを作るのが弱い。ヨーロッパで環境が進んでいるドイツ
にしてもスウェーデンにしても、この仕組みづくりがとても上手です。
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このメルマガを読む前後に、石川県県民エコステーションより、1月26日開催「ドイツ、フライブルグでの市環境保全活動の研修報告会」の案内がきたので興味を持って参加してみた。
フルブライト市へは、石川県より毎年研修者を派遣しているそうで、2007年度は5回目。
能美市の山田さんと野々市町の能瀬さんよりDVD、スライドで報告があった。
能勢さんは、3児の母親で、子育てを終えた後ある中学校の家庭科の教諭をしている。どうしたら、上手な授業ができるかという問題意識を持って参加された。
フライブルク市のエコステーションでは、個々の技術ではなく全体としてどんな位置づけにあるか、参加者の如何に興味を持ってもらうかを主眼に教えているそうで、その例を紹介してもらった。
能瀬さんはフライブルクで教わった言葉
「船を作ろうと思ったら、貴方は木を切りなさい、貴方は船艇を作りなさい、貴方は帆を作りなさい、というように教えるのではなく、海の素晴らしさを教えなさい。」※
が一番の収穫で研修参加後、自分の授業の仕方をガラリと変えた。
その結果、子供達の眼も輝いてくるようになった。
しかし、授業に関する文科省のしばりが強くて困っている、とも話していた。
※メモしなかったので、表現が間違っているかも知れません。
やはり、日本では、お上が全てのことを決める。国民はそれに従っていればよい。という発想で物事が進められる。
昨日、町内の総会があって書記を仰せつかった。
その時も出てくる意見を聞いていると「如何に市から予算を分捕ってきて町を修復してもらうか」という発想が町民にしみついているように感じた。
そうではないでしょう。
「自分自身がマクロ(環境の場合はグローバル)に見てローカルに、見ずから行動する。」
一人ひとりの意識がそのように変われば、日本ももっと変わると思いますね。
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