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2006年8月23日 (水)

散歩の効用

評論家の大宅壮一氏は、歩きながら頭の中で原稿用紙を広げ、そこに文章を“書いていた”と言われています。その状態で書斎に戻り、すでに頭の中で“書き上がった”原稿をリアルな紙の原稿に転記していく、というわけです。

今朝はこんな記事を読んだが、自分も同じような経験がある。

私は、特別なことがある日は別にして毎日夕方散歩にでる。
その時に、色んなアイディアが頭の中で浮かんでくる。散歩中にブログの原稿が頭の中にできていて帰ってからパソコンに転記したこともあった。
最近では、SNSの画面設定の構想がまとまらずに散歩中、帰るまでに出来上がっていたことがあった。

但し、これはウォーキングでは、起きない。

自分の勝手な解釈(仮説)だが、
ウォーキングは大股で早足で歩かなければならない。
そのため、ウォーキングでは脳から体の細部に「もっとリズミカルに歩け」という指令が出ている。体の細部からは扁桃核へ情報がフィードバックされるという回路ができている。

一方、散歩では、脳から体の細部に指令が出ないが、体の細部からの情報が大脳に入り前頭葉が刺激されて脳内で色んなイメージが浮かぶ、ということだろうか。

以下は、日経BP「自己啓発」8月23日号 佐々木正悟氏の解説です。

■ 見ることとイメージすることは、“ほとんど”同じ

 夢を見ているのでなければ、「想像した内容と現実に行った行動とを脳が区別できない」ということにはまずなりませんが、想像の中で文章を書けば、実際に手を動かしているのと、同じような脳体験をしていることには、なります。

 1971年、R・シェパードとJ・メッツラーは、「心的回転」という実験を行いました。

 ・心の中で、時計の文字盤をイメージしてください。
 ・1~12が円に沿って並んでいる文字盤です。
 ・今、秒針は頂点の12を指していて、等速で回転していきます。
 ・12,1,2,3・・・と回っていきます。

 ここで、12から6まで心の中で半周させるのと、12から12まで、心の中で一周させるのにかかる時間を比べると、1周は半周のほぼ倍の時間がかかります。すなわち、心の中の空間における距離は、物理的世界の距離のように、きちんとした法則を持っていることになります。

 私達は、心の中で悲しい出来事を思い浮かべれば、感情が動かされて悲しくなります。人によっては泣き出します。さらに、素敵な出来事をイメージすれば、たとえそれが体験してないことでも、きちんと嬉しくなります。このように、現実体験することと体験のイメージを想うことは、ほとんど一致するのです。

 ただし、脳はどこかで、今現在自分が“見て”いるものが、自分の作り出したイメージなのか、目や耳から入ってくる刺激に基づくものであるのかを、区別しています。それができなくなると、妄想性分裂症ということになってしまいます。しかし、知覚とイメージを分けていることを除けば、イメージ体験は現実体験とほとんど同じように脳内では処理されるのです。

(佐々木正悟)

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