2013.04.05

コンピテンシー・マネジメント

 私のホームページに「コンピテンシー・マネジメント」というページがある。
先日、中国から留学され、ある大学で「認知ケアと介護コンピテンシー」を学んでおられる方より、このページをみて、一度、大学で講演してもらえないかという打診を受けた。
 このページで紹介しているコンサル事例は2005年~2006年にかけて行ったものです。
日本では2000年頃より大手企業を中心に人事制度にコンピテンシーを導入することがブームとなった時期があったが、その後、成果主義人事制度の破綻とも関連して、そのブームが去り、熱気が失せた状態になっている。
 私の場合は、従業員300人以下の小企業が顧客ということもあって、その後コンピテンシー・マネジメントを導入しようという企業様には巡り合っていない。
「コンピテンシー・マネジメント」のページの表現が不適切で誤解を受けたようであるが、2005年当時に私がコンサルを行った社会福祉施設は、児童養護施設と保育園を併設している職員数60名弱の民間の社会福祉施設であり、老人介護ケアを対象としたものではない。また、そのデータの所有権は顧客にあり、外部に公表する性質のものではないので、お断りさせていただいた。
 しかし、折角のことなので、そのコンサル事例の経緯について差し支えない範囲で簡単に紹介させていただきます。

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2012.12.05

学習する組織と、そのファシリテーションツール

 私はコマツで1970年~1980年代の高度成長期に育ってきました。
私と同年代の人々はどこでもそうであっと思いますが、この時代のマネジメントスタイルは何をすべきか(what)を経営者が考え、管理者はそのやり方(how)を考えて、作業者がそれを効率よく実施する(do)、というスタイルです。
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01 効率よく実施するために絶えず継続的に改善を行う。改善のツールとして、この時代に生まれたのがQCストーリーです。
現場において、QCストーリーを用いて小集団で改善を行ったのがQCサークルで、その特徴は問題点の把握と原因の分析にQC手法を使用することにある。

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2009.12.28

「オープン・スペース・テクノロジー」を活用する

 問題解決法には、現状の悪さやあるべき姿を明確にして、そのギャップを、論理解析を行って解決していく方法と、モヤモヤとしたもの中から本質を掴みだし解決する方法がある。
「前者はニュートン理論で、後者はカオス理論に例えられる」といわれている。
前者の代表的なものがQCストーリーで、後者はポジティブアプローチと言われる方法です。

ポジティブアプローチには、ワールドカフェ、AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)、OST(オープン・スペース・テクノロジー)、アクションラーニングなど手法があり欧米では古くから使用されているが、最近日本でも、これらの方法が急速に普及しているように感じられる。
かく言う私も2006年にアクションラーニングコーチの資格を取得したのですが、実際の場面ではアクションラーニングだけでは使用する場面が限定されるように感じてきました。

ワールドカフェは、比較的多人数の集まりで設定したテーマに関して参加者の意識づくりのためによい方法である。先のブロク”ワールドカフェを使ったエンパワーメント研修”で私がお手伝いした事例を紹介しました。

これに対して、OSTはテーマがハッキリしているのだが、何からどのように手をつけたらよいか分からない場合に有効であるといわれています。
 ⇒ OSTとは(HUMAN VALUEの紹介ページ)

 先々月、ある中堅企業の経営者の方よりリーマンショック以来、顧客よりコスト低減の要請が強くなり、社内の『原価管理や発注管理』のやり方を改善する必要を感じているが、何が問題なのかよく分からない。休業教育を兼ねて、社内の話し合いと改善手段の研修をしてほしい」という依頼を受けました。

このテーマは、ポジティブアプローチが最適と思って、次の2日間の研修を企画しました。参加者は会社のマネージャークラス約15名です。

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2009.10.10

ワールドカフェを使ったエンパワーメント研修

 前のブログ「エンパワーメントの開発手法」で紹介したワールドカフェにトライしました。
私がISO9000QMSのコンサルした50人程度のある製造業の会社です。品質マニュアル等はできているが、まだ実施運用に入っていない段階です。社名を仮にA社とします。
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この会社では、この不況で仕事が減っている。週1回は休日を増やしているが、その日は国の休業補助助成金をもらった研修です。これまでは、社員全員を一同に集めた教育の機会ななかなかとてなかったが、この機会を通して、社員全員に方針の理解と徹底を図ることが目的です。

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2009.08.31

エンパワーメントの開発手法

 私は日本アクションラーニング協会のアクティブステータスに登録しています。
協会では毎月研究会が開催されているが開催場所は東京なので殆ど参加する機会がない。8月27日は、たまたま東京出張中に開催されたので参加させてもらいました。
当日は丸ビル8階のコンファレンススクエアで午後6時30分より約2時間、関東学院大学経済学部大住莊四郎教授より「自治体職員を対象としたアクションラーニングの実践例」というテーマでお話を伺いました。
内容はアクションラーニングというよりは、住民が参加して行う街づくり、エンパワーメントの話でした。
(エンパワーメント=個人や集団が自らの裁量を拡大し、自主的な意思決定を促す能力をつけること)
大住先生は2009年2月、人口3万人以上の全国871の自治体にアンケートし541団体より回答をもらった。
 ⇒ アンケート調査結果
その結果、殆どの自治体ではマネジメントスタイルが確立していないことが判明した。
多くの自治体では先導管理型のマネジメントを指向しているが、実際はガバナンスの強化(事業仕分け)であってマネジメントにも至っていない。
大住先生の話では、マネジメントには、先導管理型のマネジメントと、エンパワーメント型のマネジメントの2通りがあるとの説明でした。

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2008.11.03

企業に人材育成担当部門は必要か?

 10月31日(金)は、東京大学安田講堂で開催された産学協同シンポジューム「ワークプレースラーニング2008」に参加しました。

当日の参加した人は800名、個人的な感触ですが、企業人材育成部門の人5割、企業に教育を提供する機関やコンサルタント4割、その他1割 とみました。
参加費用4千円だったので、これだけ集まればイベントとしては十分採算がとれる。さすが商売がうまいなあ!

ワークプレースラーニングとは、研修の学びに加えて、現場の学びを重視した考え方で
1) 実務を通した学びのあり方
2) 研修と連動した現場の学びのあり方
のことを指している。

最初に主催者の東京大学の中原先生がプレゼン:
企業内に働く人は、どこで学び成長しているかを調査した結果
「実務を通して70%を学んでいる。研修からは30%しか学んでいない。」
「企業の人材育成担当者は研修だけやっていてよいのか、どうしらよいのか。」
という問いかけです。

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2008.10.30

アクションラーニング 年次カンファレンス2008

0810rimg0175_2 10月30日東京秩父宮ラグビー場のすぐ隣TEPIAホールで開かれた日本アクションラーニング年次カンファレンスに参加しました。
参加者は約140名。アクションラーニングコーチが半数、アクションラーニングに興味を持つ一般参加者が半数といったところでしょうか。以下、自分の振り返りを含めて概要を紹介します。
 

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2008.09.29

インターネットを活用したアクションラーニング

 先のブログで紹介したアクションラーニングの解説本「質問会議=なぜ質問だけの会議で生産性が上がるのか? 」が9月22日に発売になりました。

週刊誌AERAの9月29号の特集で紹介されたこともあって、瞬間風速かもしれませんがアマゾンマネジメント・人材管理部門のベストセラーになっています。

なぜ質問会議は意見会議よりも問題が解決できるのか?
なぜ質問会議は意見会議よりもチーム(職場)のコミュニケーションが良くなるのか?
なぜ質問会議は意見会議と違って能力が開発されるのか?
そして、その質問会議の手順の紹介。

私自身、数年間アクションラーニングを学んでいますが、読んでみて、今までの自分自身の進め方の振り返りとして良い勉強になりました。

しかし、アクションラーニングは本を読んだだけでは納得と言うところまではいきません。やっぱり、セッションに参加し体験して見なくてはよくわかりません。

そういう意味で、大阪ではマインコンサルタンツの田淵さんが、毎月アクションラーニングの体験セッションを開いています。

しかし、地方から大阪まで出かけてという訳にはいかないと思います。

そこで、新しい試みとして無料通信ソフトを利用したインターネットによる体験セッションのサイトを開設しました。  
Skypeを使用すると最大10人までの音声チャットを行うことができます。Skypeは携帯やIP電話に広く使われています。しかし、電話番号を使わないでインターネット上のパソコン同志で音声或いはテレビ電話として使用する場合は無料です(但し、パソコンから番号電話にかけると有料になる)。
GoogleにもGoogleトークという名称の似たような無料サービスがありますが、これだと最大5人までしか同時会話できないのでSkypeにしました。

なお、Skypeの使用は体験セッションでなくとも、無料のテレビ電話としても使えます。旅費交通費・通信費節約(そしてCO2削減)の有効な手段ともなります。
最初はとっつきにくいかも知れませんが、手順を追って一つ一つやっていけばできます。何と言っても、現在66歳の私でさえできたのですから。

皆さんも、やってみませんか。

 ⇒ アクションラーニング活用研究会
  (この中の「インターネットの多人数音声通話を活用した体験セッション」をクリックして下さい。)

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2008.09.12

アクションラーニングの体験セッションと本の紹介

 1997年に前の会社(2社目)を退社しコンサルタントになりました。
コンサルタントになって、ある時、福祉サービスのスタッフの問題解決・スキルアップをどのようにしたらよいかという問題に出会いました。
私は以前コマツに勤めていた関係でTQCの経験は豊富にあります。QCサークルの地区幹事をしたこともあります。しかし、QCサークル活動は製品の問題を科学的に分析し改善していく手法です。しかし、サービス業や管理職にはなじみません。
コーチングという方法もありますが、コーチングは上司対スタッフ、1対1となり主任さんは忙しくて、とてもそんな時間をとれません。
そんなときJQAA大学(経営品質アセッサーの勉強会)でアクションラーニングに出会いました。
アクションラーニングについては下記URLを参照ください。
 ⇒ アクションラーニングとは何か

早速、基礎講座、ALコーチ講座を受講し2006年3月に日本アクションラーニング協会の認定コーチの資格を頂きました。
アクションラーニングは、物事を生き物ととらえ、本質に気づく力を養うよい方法です。
これまでは主として自分のコンサルティングの一環として活用してきましたが、最近はどこから嗅ぎつけてこられたのか体験セッションの依頼もあります。

 アクションラーニングセッションコーチ実績

 2006年2月  コンサル会社(体験セッション)
 2006年上期 保育園及び児童養護施設職員(コンサルの一メニューとして)
 2006年9月  染色会社の管理職(コンサルの一メニューとして)
 2007年2月  大手病院の放射線科技師(コンサルの一メニューとして)
 2007年11月 金沢ラポール会(体験セッション)
 2008年2月  介護施設サービスの主任さん(コンサルの一メニューとして)
 2008年8月  石川県中小企業同友会(体験セッション)

皆さんの中で、体験セッションのご希望があれば出向いて体験シッションをしますので、画面左上「がまがえるのプロフィール」よりメールでご連絡ください。

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2007.11.03

アジア アクションラーニング フォーラムに参加しました

Rimg005211月2日、スペースアルファ神戸で開催されたアジアアクションラーニングフォーラムに参加しました。

アクションラーニングは、グループで現実の問題に対処し、その解決策を立案・実施していく過程で生じる、実際の行動とそのリフレクション(内省)を通じて、個人、そしてグループ・組織の学習する力を養成するチーム学習法です。
内容の詳細は、NPO法人日本アクションラーニング協会のホームページを見てください。

私は、この協会のメンバーズでアクションラーニングコーチです。

当日の参加者は約50名、実は1日、2日の両日行われていたのですが、1日は通訳なしで英語が分らないので通訳の入っている2日のみ参加しました。

フォーラムでは、ジョージワシントン大学のマイケル・J・マコード教授(アメリカでアクションラーニングを研究し、アクションラーニングGIALメソッドを開発者)の基調講演と、2日間で9件の事例発表がありました。

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