2013.08.14

生物多様性って何だ!

 地球環境問題で「気候変動」や「資源の消費」というのはよく分かる。しかし「生物多様性」というのは、今ひとつい腑に落ちない。
生物多様性には、生態系の多様性、遺伝子の多様性、種の多様性がある。「種の多様性」は「生態系の多様性」と「遺伝子の多様性」の結果であって、種が減少しているという現実は、生態系が破壊されたか、遺伝子の多様性が喪失した結果である。
「生態系の破壊」は、水、食料、木材等の恵みが減少するという形で我々の生存環境に影響を及ぼす。「遺伝子の多様性の喪失」は、医薬品開発やバイオプロセスによる技術開発の機会損失という形で我々の生存環境に影響を及ぼす。
これは人間が自然から受ける便益(恵み)が少なくなることを説明しているものであるが「気候変動」や「資源の消費」より重要度ランクが低いように感じる。
「生物多様性の喪失」が重大問題であるという本当の理由はなんであろうか。

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2013.03.05

メルマガ“nsweb通信”終了のお知らせ

 2004年11月にメルマガ“nsweb通信”第1号を発行して以来、8年間第73号まで、皆様にご愛読いただきありがとうございました。
開示当初は、購読者は僅かでしたが最近は購読者212名の方に増えておりました。
ありがとうございました。 ((+_+))
残念ながら、利用していたメルマガ配信会社のマリンネットがサイトを閉鎖してしまい配信ができなくなりました。
本来ならば、各購読者にお伝えすべき所、どなたが購読されていたかは個人情報の関係で当方に伝えられておらず連絡がとれません。
本ページをもって終了の連絡に替えさせていただきます。
 なお、私のブログにつましては、発行の都度、下記のTwitterでタイトルを発信しておりますので、Twitterを購読いただければ、今後ともメルマガと同様に読んでいただくことができます。
私の場合、Twitterでつぶやくことはありません。
ブログ発行の連絡だけにしか使っておりませんので、ブログと関係ない余分なメールは届きません。

ツイート名:がまがえる
       
ブログを開くときは、Twitterの
  ブログタイトル「 http://bit.ly/・・・」
  の「 http://bit.ly/・・・」の部分をクリックするとブログが開きます。

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2012.05.30

グリーン購入目標の指標について その2

 前回は原材料・資材のグリーン購入目標の設定について、私の見解を述べましたが、もう一つ事業者の方が戸惑っていることに「文房具・オフィス用品のグリーン購入」があります。
 ある会社で、私が審査の際に文房具・オフィス用品についてグリーン購入比率の目標設定をするよう指摘すると、かなり戸惑っておられた。その理由は、グリーン購入比率の算出に手間がかかることと、グリーン商品をどのようにして見つけ出すかという点を心配しておられるようであった。
そこで、これを簡単に実施する方法を紹介します。

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2012.05.29

グリーン購入目標の指標について その1

 私はエコアクション21の審査人をしているが、1月から5月までに9社の審査をさせていただきました。なぜか、審査時期が上期に集中していて、下期には殆ど予定がない。こんな関係もあって、ブログはしばらく中断していましたが、久しぶりに記事を書いています。
 エコアクション21は2009年版になり、環境目標に「化学物質使用量の低減(化学物質を使用している場合)」「グリーン購入」「自らに生産・販売・提供に関する製品及びサービスに関する項目」を設定することが必須要件となった。
これまでの審査の過程で、このことに関して受審事業者の方々の中に幾つかの戸惑いがあるように感じましたので、以下に解説します。

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2012.02.28

エコアクション21富山県事業者交流会

Rimg0479 2月27日、富山県民会館でエコアクション21富山県事業者交流会が開催された。
私は、これまで地域事務局とやま環境財団に、あいおい損保グリーン化プログラムでお世話になっていることや、今回、私が審査している事業者が富山県環境活動レポート・奨励書を受賞されたということからオブザーバ参加の招待をいただきました。折角の招待なので参加した。
 当日の天気予報では、富山は朝―1℃、日中3℃となっていたので、寒いと思って大目に着こんで出かけたが、富山駅に着くと意外に暖かく、積雪も殆どない。富山駅は丁度北陸新幹線の関係で、建て替え中で、半年前に来た時と出口が変わっており、方角が分からず少し戸惑った。
 事業者交流会は今回3回目になり、今年より全国で初めてと富山県が県版の環境活動レポート大賞という制度を創設された。
エコアクション21中央事務局松田参与の「経営に生かすためのEA21の活用方法」と題した具体的な実施方法の紹介や、事業者の事例発表があり充実した内容であると感じました。何よりも感心したことは、参加事業者が61事業者と登録数の7割弱も参加されていたことです。石川県でこのような交流会を開催しても、こうはいかない。
以前、富山県のエコアクション21地域事務局の事務局長が定期的に登録事業者の本社に訪問し代表者の要望を聴いている、と言っておられたことを思いした。このような日頃の地道な活動があるから参加率が良いのだろう。

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2011.12.17

環境ビジネスを成功させるには

 先月のエコアクション21全国交流大会の事前アンケートで「従業員4~5名の自動車整備工場で、EA21に取り組んでエコ整備等をPRしているが余り効果が出ないと嘆いている工場があります。どうすればよいでしょうか。」という質問があった。私の審査経験でも、従業員31名の防水工事の設計・施工をしている会社が、売上の落ち込みを回復するために、環境を目玉にしようとEA21に取り組んだが、売上が思った程伸びない。どうしたらよいか。」という質問に出会ったことがある。
エコ商品の消費者アンケートをみると、エコを目玉にすれば売り上げが向上するというほど、生やさしいものであることが分かる。
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 日経エコロジーが2008年にエコ商品の購入に関する消費者アンケートを行った結果では、「高くてもエコ商品を買う」という人は全体の2.4%で、「できるだけエコ商品に気にかけている」と答えた人は全体の33%である。「出来るだけエコ商品に気をかけている」とは、同等品質で価格が同じか安い場合は買うということであろう。

 では、どう対応すればよいかということであるが、先月の北陸経営品質フォーラムでウィンクルの塩山先生より“弱者の経営戦略 ― ランチェスター戦略”の話を聞いた。
面白そうなので、ランチェスター戦略の本家、竹田陽一先生の「小さな会社の儲けのルール」を購入し読んでみた。
 

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2011.11.10

環境保全の改善案のベンチマーク

 ISO14001であってもエコクション21であっても、紙・ごみ・電気・水など社員全員意識向上と手軽にできる改善をし終えると、その次の改善活動が停滞してくる。
引き続き継続的に改善活動を推進するには次の2つがある。
一つは「本来業務の環境側面の改善」でありに、この点については、先にブロク
 ・本来業務の環境改善
 ・本来業務の環境改善 その2
で紹介しました。

もう一つは、コスト改善や利益向上を兼ねた環境保全やしくみへの投資です。
この場合は、よいアイディアがないとうまく行かない。
アイディアを出すには、先進事例をベンチマークすることから始めるのが効率的である。また、実施に当たっては、補助金・助成金・融資制度・国内クレジット制度を活用することにより投資回収年が短くなり、採算がとれるようになる。

以下にエコアクション21全国交流大会(金沢)の発表原稿を作成するときに調べた先進改善事例や助成金・補助金制度へのリンク先を紹介します。

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2011.11.07

エコアクション21全国交流大会in金沢を終えて

 11月4日・5日は金沢でのエコアクション21全国交流大会でした。全国から約500人の参加をいただきました。
実行委員の一人として、お礼申し上げます。
今回の大会は、運営面は金沢会議所が全て行ってくれ、審査人は分科会だけに専念すれば良いので助かりました。
それでも、昨年の11月から準備に入って以来、分科会の運営や発表の打合せを10回くらいやりました。
分科会の準備活動はQCサークル活動のようなものですね。私は、その中の1つのサークルのサークルリーダーという立場です。
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 私が担当する分科会のテーマ・内容は先のブログ「環境保全が企業利益に結びつくアドバイス」で紹介した通りです。
当日は意見が沢山出て予定時間の2時間をオーバーしてしまいました。
エコアクション21も制度が発足してから7年目、発足当初は「いかに普及するか」という観点の大会テーマでしたが、今は、「効果のある取組みを如何に継続させるか」という点にニーズが変化してきています。
私の担当する分科会のテーマは、その点に焦点を当てたものだったので、皆さんの関心も高かったようです。


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2011.09.21

環境保全が企業利益に結びつくアドバイス

01qms 右に3つのグラフがあります。
一番上はJABが公開しているISO9001認証登録件数の推移グラフ。
二番目が同じくISO14001の認証登録件数の推移グラフ。
三番目がエコアクション21の認証登録件数の推移グラフです。

01emsISO9001やISO14001の認証登録件数は総数では減少傾向にあるが、実際には1年間に総数の10%程度の登録放棄がある一方で、新たに8%程度の新規登録がある。
その差が見かけ上の総登録件数の減少となって表われている。登録放棄は業種によって差があり、最も認証登録件数の多い建設業の放棄率が高いことが、全体の総件数の低下させている。

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エコアクション21は順調に伸びているように見えるが、実態をみると、やはり登録放棄がありISO9001やISO14001と変わる所はない。
ただ、エコアクション21には
・自治体イニシアティブ、グリーン化プログラムといった集合形式の無料コンサル制度がある。
・認証登録・審査費用がISOと比較して安い。
・審査の際に審査人がアドバイスをすることを推奨している。
・規格(ガイドライン)は環境省が制定しており、国が推奨しているという印象を与える。
といった理由で、登録放棄以上に新規登録が圧倒的に多い。
これらの条件が消えれば、エコアクション21もISO9001やISO14001と同じ経過をたどることになるでしょう。

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2010.12.09

総量目標と原単位目標

 ISO14001やエコアクション21で環境目標を設定するとき、総量と原単位のどちらで目標を設定すべきか。
地球温暖化防止を考えると総量目標であり、環境省はそのような指導をしている。
一方、経済産業省は省エネ活動を推進する立場から、原単位目標で目標設定するよう指導している。
私はエコアクション21の審査人をしている関係上、小企業にお伺いする機会が多いのですが、環境目標(年度目標)を総量で設定したため、実際の発生量は仕事量の変動で振れて目標達成見込みの評価(測定)ができないという事例をよく見かける。
それでは、売上高当たりで評価したらよいかというとそれも適切ではない。
製造業の例で言うと、照明電力や冷暖房電力は就業時間や人員に比例する、固定費に近い。一方、機械動力は生産量に比例する変動費である。
実績値は、固定費部分からの排出と変動部部分からの排出が合計されて排出されるので、どちらでやって外乱要因が入ってきてうまく評価できず、PDCAが回らない。
このような場合は、固定部分と変動部分を分けて負荷データをとり、固定部分は総量、変動分は原単位とすることが望ましい。
 

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