« ISO品質・環境統合内部監査チェックリスト | トップページ

2020.09.13

日経BP特集「再興ニッポン」を読んで

 コロナ後の世界はどうなるか興味をもっていた。「アフターコロナ」とは言いながら、先を見越した記事がない。日経ビジネス9月7日号の特集「再興ニッポン」は一つの見方を示していて面白かった。

 

我々はGDPでは、米国と中国を中心とする新興勢力にどんどん引き離され、「失われた30年」とも言われて自信を失っている。
 ところが、外国や国内の若い経営者の間では、そう思っていないようで意外という感じを受けた。
この40~50年間、賃本主義をいてきた欧米諸国はその結果、「貧富の差」を生み、国内を富裕,と盆困層に分断してしまった。でも日本はそうなっていない。
中国の経済成長は素晴らしいが、国による情報統制で、都合の悪い情報は知らされず、勝手な振る舞いをして、結果として諸外国からひんしゅくをかっている。
日本は、国際的にみると、自由で格差の少ない国であるという点では、世界をリードしているのかも知れない。

 

 ただ、少子高齢化は進み、労働人ロは減っていく。自由主義でなりふり構わないアメリカ、多くの人口を抱え国家の力を総動員できる中国と同じ方法で戦っても勝ち目はない。
コロナは、ある意味、どの国も同一条件に並んだ状態を生んでいる。
限られたリソースをどう束ね、生かしていけばいいのか。

 

以下日経BP記事の部分的な転載です。

===============================================
 今年6月 理化学研究所と富士通の共同開発のスーパーコンピュータ「富岳」が、4部門で世界ランキング首位になった。
スパコン性能で首位となるのは2011年の「京」以来であるが、富岳の快挙は、京とは少し質が違う。「計算速度で頂点を目指したわけではない。実用性を求め、持てる技術を合わせこんでいった」。開発責任者の松岡聡・理研計算科学研究センター長はそう語る。
日本のスパコンの開発方針を根本的に変えたのは、09年のあの事件だ。「世界一になる理由は、何かあるのでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」。当時の民主党政権の「事業仕分け」での蓮肪議員の質問に、開発サイドは満足な答えができなかった。
 スピードよりも使いやすさ産業界からは「1位を目指さないと2位にだってなれない。何を言っているのか」と反発の声が上がったが、「出て当然の質問で、むしろありがたかった」(松岡氏)。自らを見つめ直して始動した富岳の開発では、「いかに世の中の役に立つか」が主題となった。
 富岳はすでに「仕事」を始めている。7月、2000種類超の既存薬から、新型コロナウイルスの治療薬の候補となる数十種類の薬剤を特定したことが発表された。今後は創薬のほか、気象・災害分野でもそのシミュレーション能力を期待される。「ガスタービンの大型化や全固体電池の素材開発、車のデザインといった産業領域でも力を発揮できる」(松岡氏)。様々なソフトウエアと連動するため、利用の裾野は広い。
京も日本の技術力を結集したが、挑んだのは「スヒ一ド」の世界一をめぐる戦いだった。一方、富岳の開発に明確な答えはなかった。設計技術、すり合わせ技術など持てる知恵をひっくり返し「使いやすさ」という目的のために組み立てなおした。中核となるCPU(中央演算処理装置)は汎用性のある英アームの設計をベースにした。
 民間利用を広げる中でカギとなるのは省エネ性能。それでも機能を発揮させるとなると求められるスペックも高くなる。15年には機能がうまく発揮できず、計画は立ち消え寸前になった。
 ただ、この窮地で、富士通の秘められた能力が引き出された。「緻密な計算を繰り返し、最後は求めた省電力性能を2割上回るものをつくってきた」(松岡氏)。完成した富岳の演算速度は京の最大100倍。もがき、苦しみながら、新たなステージへと踏み出した。
10年前に存在価値を問われた日本のスパコン産業。たとえ仕分けの対象にならなかったとしても、国家の力を総動員できる中国が台頭する中では、スペック競争を延々と繰り広げることに未来はなかったかもしれない。
 設計技術やすり合わせといった日本が持つ強みと、既存の概念にとらわれない挑戦。逆境でも折れずに原点へと立ち返り、レジリエンス(回復力)を発揮した根本にあったのは、自分たちは何をすべきか、という「志」だ。
===============<ここまで転載>========================

 

 2度の世界大戦を経て覇権を取った米国を中心に世界で広がった資本主義は今、修正を迫られている。頓挫の根っこにあるのが格差と地球環境の問題。企業や個人が己の利益にひた走ったことで持続可能性に黄信号がともる。
 新型コロナは今この瞬間も多くの尊い命を奪っているが、世界は1つにつながっており、我々一人ひとりがその構成員であることを思い出させた。

 

日本が、進むべき道は、一人一人がこの「志」を持つことである。
自分たちの国を、そして世界をよくするために、今、何をすべきなのか。それは今を生きる私たちの、子孫への責任でもある。
日経BPは、志の力を合わせた生き方を「志本主義」と呼んでいる。
150年前(明治維新のころ)にも同じような状況があった。その時の「志」を以って多くの企業を起こして来たのは2024年からの新しい一万円札の顔「渋沢栄一」である。

 

渋沢栄一の訓言
1 自分の足で立って生きよ
2 順境も逆境も自分が作り出すものである
3 老人たちこそ学問をせよ
4 水溜まりや滴を集めれば大河になる
5 大きな目標へ、ゆっくりと急げ

 

私は、今年78歳になりますが、これを読んで「まだまだ頑張りたい」という元気をもらいました。

 

 

|

« ISO品質・環境統合内部監査チェックリスト | トップページ

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ISO品質・環境統合内部監査チェックリスト | トップページ