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2013.04.05

コンピテンシー・マネジメント

 私のホームページに「コンピテンシー・マネジメント」というページがある。
先日、中国から留学され、ある大学で「認知ケアと介護コンピテンシー」を学んでおられる方より、このページをみて、一度、大学で講演してもらえないかという打診を受けた。
 このページで紹介しているコンサル事例は2005年~2006年にかけて行ったものです。
日本では2000年頃より大手企業を中心に人事制度にコンピテンシーを導入することがブームとなった時期があったが、その後、成果主義人事制度の破綻とも関連して、そのブームが去り、熱気が失せた状態になっている。
 私の場合は、従業員300人以下の小企業が顧客ということもあって、その後コンピテンシー・マネジメントを導入しようという企業様には巡り合っていない。
「コンピテンシー・マネジメント」のページの表現が不適切で誤解を受けたようであるが、2005年当時に私がコンサルを行った社会福祉施設は、児童養護施設と保育園を併設している職員数60名弱の民間の社会福祉施設であり、老人介護ケアを対象としたものではない。また、そのデータの所有権は顧客にあり、外部に公表する性質のものではないので、お断りさせていただいた。
 しかし、折角のことなので、そのコンサル事例の経緯について差し支えない範囲で簡単に紹介させていただきます。

1. コンピテンシー・マネジメント導入の目的
 米国におけるコンピテンシー活用は、新規採用及び途中採用者が該当業務に適性があるかどうかを判断する目的で使用されて事例が大半であると聞いています。
 しかし、この施設においては、後で述べるアクションラーニングを併用することで、あえて、採用済の職員の資質向上の評価ツールとして取り組んだ。

2. コンピテンシー・モデルの開発
 コンピテンシー・モデルについては、種々の本や文献が出ているが、私が取り組んだのはコンピテンシーのバイブルといえる ライルMスペンサー、シグネMスペンサー筆 「コンピテンシー・マネジメントの展開―導入・構築・活用」 を手本として実施しました。
 しかし、この著作では、キーコンピテンシーを行動結果面接(BEI)によって把握する方法を紹介している。小企業において、このような方法でキーコンピテンシーを把握することは困難である。そこで、私を含めた4~5人の専門家チームを編成し、第Ⅱ部で紹介されているコンピテンシー・デクショナリーを参考にしてディスカッションにより抽出した。
この際に、厚生労働者の児童養護施設第三者評価基準、保育所第三者評価基準に記載されている職員に求める資質の項目を参照した。
  
3. コンピテンシーの評価
 年1回、職員1人に対して上司と同僚2人の多面評価によりコンピテンシーを評価し、結果を上司面接を通して伝える。
職員の新規採用及びコンピテンシーの向上をみるため、コンピテンシー評価を毎年実施する必要があるが、多忙の折、定着することが難しい。折から、給与制度の改定も合わせて実施していたことから、給与を従来実施していた俸給等級制から「年齢給+経験級+力量(コンピテンシー)級」の合計に改めた。
 ⇒ 「コンピテンシーを活用した能力成果主義人事制度の導入」
 コンピテンシーの評価結果を給与制度に組み込むとバイアスがかかって適切な評価ができないのではないかという心配があったが、制度の持続性を優先して導入した。

4. コンピテンシーベースのトレーニングプログラム
 児童養護施設や保育園には、従来から「ケース研究」という制度があった。
しかし、ここで用いられる事例は必ずしも各職員の実態に有ったものとは限らない。
折から、私自身、日本アクションラーニング協会のアクションラーニングコーチ資格を取得した直後であり、職員の資質向上のツールとしてアクションラーニングを導入した。
 ⇒ アクションラーニングとは
毎月1回、職員が持ち回りで自分が困っている問題をアクシィオンラーニングセッションに提起し、解決への気づきを得る。
2005年に導入したものであるが、2013年現在も継続的に実施されている。

5 .結果
 システムを導入した時点で契約が切れており、その後、職員のコンピテンシーがどのように向上したかというデータはもと合わせていません。
しかし、時折、施設に訪問し理事長とお話して所では「このシステムに満足している」と言う返答をいただいています。

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