大阪市廃棄物処理場 舞洲工場見学記
9月8日「ウェールズ大学大学院OB有志の会」のお誘いを受け、大阪市環境局廃棄物処理場舞洲工場を見学しました。
舞洲工場は大阪北港のユニバーサルシティのすぐ近くにある。
入口の写真です。外観をみるとユニバーサルシティと間違える。
事実、ユニバーサルシティと間違えて入ってくる人もいるとのことです。
こんな奇抜なデザインをしたのは、大阪にオリンピックを誘致するということで、オーストリアの一流デザイナーのフンデルトグァッサー氏(画家)にデザインを依頼したことです。デザイン料だけで1億円弱と聞きました。
オーストリアに旅行した人がこれを聴いて、東京からわざわざ見に来ていました。
入口のすぐ横にある煙突です。
説明する人も「税金のムダ使い」と非難されるのを気にして、子どもの環境学習や絵画の勉強場所としてよい所であると強調されていました。
事実、施設内には子ども用の環境学習遊具やフンデルトグァッサー氏にデザインの模型が多く展示されていました。
工場の模型です。
処理能力1日450トンのストーカ炉2基で、一日当たり900トンのごみが処理出来ます。
ちなみに我が市(石川県小松市)の処理場の50倍の処理能力です。
ここの特徴は
(1)排ガスを再加熱器、脱硝反応炉で再処理して、大気へ有害物質を放出しないようにしていること
(2)ばいじんを再度脱塩素化装置で加熱してダイオキシンを完全に除去していること
(3)余熱を利用して蒸気を発生させ電気として再利用していること
です。
ごみを持ちあげてホッパーに入れる所です。爪の大きさが4m位ある。
全自動操作です。
古紙が多く、生ごみらしきものが見当たらないので、乾燥しているのか尋ねたところ、一切乾燥していないとのことでした。
家庭から出るごみは、運搬中に水分が抜けるのでしょうか?
少し、不思議な気がしました。
操作監視室です。
ビデオで燃焼状況を監視している。
説明では、最初に点火するときだけ燃料を使うが、点火後は燃料を使用しないとのことでした。
我が市(小松市)では同じようなストーカ炉ですが、年間7000トンを焼却し、燃料(重油)代が約1500万円と聞いている。
これはどうしてなのか。
炉の構造のどこが違うのか疑問を持ちました。
燃焼熱を蒸気にして蒸気タービンで電気にしている。
発電した電気で施設の全電力をまかなうとともに、余剰分は電力会社に売電している。売電金額は年間5億円とのことでした。
ちなみに当石川県では
・能登地域は各リサイクルセンターでRDF化し、各リサイクルセンターからRDFを1ヶ所に集めて発電している。
・金沢市では、焼却炉の発電装置がついていて余熱利用をしている。
・小松市、加賀市等の南部地域では焼却熱をそのまま大気中に放出している。再生可能エネルギーの利用が叫ばれている折から、これを早く改善してもらいたいですね!
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