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2011.08.10

顧客ニーズの把握と顧客満足の監視の違い

 ここ半年間、体調がすぐれないのでブログはお休みしてきました。期待されておられた方には済みませんでした。大分良くなってきたので、少しずつ再開したいと思います。
その経過は、「遅発性内リンパ水腫治療経過」で公開しています。

 今年に入って、産業機械の組立・修理を業務としている、ある小さな会社のISO9001のコンサルを行いました。
先日、その文書審査(ステージ1審査)があった。
その会社は顧客ニーズの把握として品質マニュアルで
・顧客への定期訪問
・顧客アンケート調査
を行うことを規定した。
文書審査において、審査員より「顧客満足の監視と顧客ニーズの把握を区分しなさい」という指摘を受けた。

 私自身は、指摘事項は少し細かいけれども最もな内容であると思いましたので、解説します。

ISO9001 5.2 顧客重視
 顧客満足の向上を目指して、トップマネジメントは、顧客要求事項が決定され、満たされていることを確実にしなければならない (7.2.1及び8.2.1参照)。

ISO9001 7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化
 組織は、次の事項を明確にしなければならない。
a) 顧客が規定した要求事項
b) 顧客が明示してはいないが、指定された用途又は意図された用途が既知である場合、それらの用途に応じた要求事項
c) 製品に適用される法令・規制要求事項
d) 組織が必要と判断する追加要求事項すべて

ISO9001 8.2.1 顧客満足
 組織は、品質マネジメントシステムの成果を含む実施状況の測定の一つとして、顧客要求事項を満しているかどうかに関して顧客がどのように受けとめているかについての情報を監視しなければならない。この情報の入手及び使用の方法を定めなければならない。

5.2 顧客重視 について、ISO/TC176発行「中小企業のためのISO9001」では、以下の方法が紹介されている。
・顧客と話をする
・市場調査/顧客調査を実施する
・産業界の報告書を入手する
・隙間市場の開拓の機会を明確にする。

一方 8.2.1 顧客満足の監視 では注記で以下の方法が紹介されている。
・顧客満足度調査
・提供された製品の品質に関する顧客からのデータ
・ユーザ意見調査
・失注分析
・顧客からの賛辞
・補償請求及びディーラ報告のような情報源から得たインプット

即ち、8.2.1で行う顧客満足度は、時系列的な顧客の意識の変化をモニタリングしているのであって、顧客ニーズの把握までには至らない。
顧客ニーズの把握のオーソドックスな方法は
・顧客と話をする
・顧客関連データを入手しデータ分析より仮説を立てる
といったことであろう。

但し、顧客満足度調査より顧客ニーズを把握する方法もあります。
その方法については、先のブログ「CS調査の実施と分析」を見てください。


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