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2010.09.27

内部監査のチェックリスト

 この2年間で約20社の企業様にお伺いし、内部監査員研修のお手伝いをさせていただきました。
訪問した企業様の研修の中で内部監査のチェックリストを見せていただくのですが、大手のお客様でも、規格要求の番号順にチェックしている例がかなりあります。
マネジメントシステム構築初期の段階では、先ず認証を取得すること、不適合をなくすことが主眼ですので、それでも結構ですが、そのまま続けていると重箱の隅をつついている状態となって行き詰ってしまいます。

 ISO9001 8.2.2 内部監査では、「組織は、監査の対象となるプロセス及びエリヤの状態及び重要性、並びにこれまでの監査結果を考慮して、監査プログラムを策定しなければならない。」と規定しています。
また、ISO14001 4.5.5 内部監査では、「監査プログラムは、当該運用の環境上の重要性及び前回までの監査結果を考慮に入れて、組織により計画され、実施され、維持すること。」と規定しています。
 即ち、内部監査は品質では「プロセス及びエリヤ(場所・区域)」ごとに行い、環境ではリスクおよびパフォーマンス評価に基づいて行うものであって、規格条項順に行いなさいとはどこにも記載されていません。

 しかし、どのような内部監査が良いかということは、その企業様のマネジメントシステムの成熟度によって異なる。

ゾーン1:これまでTQM(TQC)などの活動を余りやっていなかったが、顧客からの養成で認証を取得した場合。
 このような場合は、「マネジメントシステムを運用する」「不敵合を発見し是正する」
と言う習慣をつけることが必要です。即ち規格要求への適合を監査することが効果的です。

ゾーン2:長期間に渡り認証を維持してきており、外部審査で不適合が殆ど指摘されない場合。
 このような場合は、ISOのマネジメントシステムは、日々の業務とは別に運営されており、無駄や非効率が発生している可能性があります。
そこで、ISOマネジメントシステムを日々の業務と統合するのが良い。監査の方法は適合性監査から有効性監査に移行することが効果的です。
有効性監査については、下記ブロクを参照下さい。

 ⇒ 有効性監査ができる監査員を養成する

また、日々の業務と統合するということに関しては、ISO9001,ISO14001の認証を取得している企業では、システム統合する、しないにかかわらず統合内部監査を実施することが有効です。

 幣事務所の内部監査員研修は、以上の考え方に立って、企業様のシステムの成熟度を考慮して内部監査員研修を行っています。
内部監査員研修の中で模擬監査を行いますが、幣事務所で用意したチェックリストサンプルを参考にして自分が模擬監査する部門の監査チェックリストを作成してもらっています。
この程、下記ページにそのチェックリストサンプルを公開しましたので、ご利用ください。
但し、全てのチェックリストをダウンロードする場合は有料です。

 ⇒ ISO9001&ISO14001 内部監査チェックリスト サンプル集

内容について補足説明します。

ISO9001適合性監査のチェックリストについて
 多くの企業様の適合性監査のチェックリストは、規格項目順になっています。その結果、部門目標の設定と監視測定、プロセスの監視・測定という部分が欠落した例を見かけます。
このチェックリストサンプルでは、ISO9001規格との適合性を監査することが目的ですが、プロセスごとにプロスアプローチで監査できるように工夫されています。下記サンプル例をご覧ください。

 ⇒ ISO9001 適合性監査のチェックリスト(設計部の監査)

有効性監査のチェックリストについて
 有効性監査を、ISO9001/ISO14001の統合内部監査で実施するという想定でチェックリストを作成してあります。ISO9001又はISO14001のどちらか一方で有効性監査を実施しようとする場合は、該当しないチェックを削除して使用します。

 ⇒  解説 有効性監査の進め方(品質・環境統合監査)
 ⇒  品質・環境統合監査のチェックリスト(販売部の有効性監査)

部門レベルの有効性監査の流れは、以下のようになっています。

1)部門責任者への質問(部門目標、プロセスの有効性のPDCA)
   ↓
2)品質・環境共通部分の監査(プロセスの流れの沿った質問/現場観察)
   ↓
3)環境独自の部分の監査(活動の環境側面/現場観察)

 1)部門責任者への質問及び2)のプロセスの流れに従った質問では、適合性監査では監査チェックリストに基づいて全ての項目の監査を行いますが、有効性監査では成果が継続的に向上しているかを確認し、その結果から問題となる課題やリスクの仮説を立てて、その状況に応じて深く掘り下げたチェックを行いますので、必ずしもチェックリストサンプル通りが良いという訳ではありません。ISO19011マネジメントシステム監査の指針6.4.3でも「監査活動の程度は、監査中に収集した情報の結果によって変化し得る。チェックリストを使用することが、監査活動の程度の制限にならないことが望ましい。」と警告しています。
 また、2)プロセスの質問で、有効性監査のチェックと適合性監査のチェックリストに違いは、前者は作業の流れの順番で監査する、後者は該当条項の条項順で監査するという違いです。

興味のある方は、是非ホームページをご覧下さい。

 ⇒ ISO9001&ISO14001 内部監査チェックリスト サンプル集

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