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2010.05.13

5S活動の意味とその定着

 今年に入ってある中堅製造業のメーカーで休業教育を兼ねて、5Sについての研修と各5Sチームに対する現場個別指導を行いました。また昨年後半は建設資材の製造メーカーでも同様の研修をさせていただきました。
いずれのケースでも、これまで既に5Sに取組んできているが、中小企業雇用調整助成金制度を活用して活動を見直しとレベルアップしようという動機です。
 一方、私のホームページ「5S」で研修の際のパワーポイントや帳票を公開(有料)していますが、ご活用いただいた企業の経営者の方より「家ではこれまでも5Sをやってきたのだが、定着しない。どうしたらよいだろうか。教えてほしい。」と言う質問が時々きます。そこで、この問題について考えてみます。

1.「5S」とは
 「5S」という言葉は、ビシネス用語になっており、次のように解説されています。

●整理=「要るもの」と「要らないもの」に分けて「要らないもの」を捨てること
●整頓=「要るものを使いやすいように置き、誰にでもわかるように明示する」こと
●清掃=「常に掃除し、きれいにする」こと
●清潔=「整理・整頓・清掃の3Sを維持する」こと
●躾 =「決められたことを、いつも正しく守る習慣づけ」のこと

しかし、これだけではよく分からない所があります。
私は、以下のように考えると更によく理解できるのではないかと思います。

●整理=1ヶ月以内(又は合理的な期間)に使う予定のあるものは、作業工程の近くに置くこと。使う予定のないものは捨てること。捨てられない理由がある場合は離れた場所に「滞留品置場」を作って仮置きし、その量を減らす活動をすること。

●整頓=欲しいものを30秒以内で取り出せるようにすること。そのためには「要るものを使いやすいように置き、誰にでもわかるように明示する」こと。

●清掃=「常に掃除し、きれいにする」こと。「機械や装置を使う職場では、清掃の中で点検をする」こと。

●清潔=「整理・整頓・清掃の3Sが守れるようにすること」
 整理が守れるとは、不要物が発生しない仕組みを作ること。
 整頓が守れるとは、使った後に戻しても乱れない仕組み、戻さなくてよい仕組み、間違えない仕組みを作ること。
 清掃が守れるとは、汚れない仕組みを作ること。

2. 5S活動の定着
 ご質問のあった5Sの定着についてですが、定着のために先ず必要なことは、社員一人ひとりが5Sのあるべき姿を自覚し、自分の職場のレベルを知ること。このため私の研修では職場ごと(5Sチームごと)に目的を定め、5S評価基準を作って採点をして、どこまで向上させるかという自主目標をたて、整理整頓→清掃というステップごとに期間を置いて3Sを実施します。

次に重要なことは「清潔≒目で見る管理」という活動を組み込むことです。

この清潔という部分が、ご質問のあった3Sの維持=改善活動です。改善活動のやり方はQCストーリーで行う。

 冒頭で紹介した建設資材製造会社の場合、整理整頓を行っても、期間がたつと現場に使わない吊りボルトが段々と増えてくる。その原因は受注手配後に仕様変更がある。発注ミスがあるといったことで不要品が増えてくる。そこで、滞留品リストを作って設計に情報提供し、新規受注があった場合、そのリストのボルトを優先使用するようにした。また部品の共通化を行って吊りボルトの点数を削減した。その結果不要品の点数が減ってきたということです。

 使った後に戻しても乱れない仕組みとは、オープンシステム、形跡整頓、吊るす整頓、工具のライン化といった方法です。事務所における形跡整頓の例ですが、現場の工具類の場合も同様です。

5s_jimu
個人もち事務用品保管
 (机の引き出しの中)
 
・上段・・個人もち事務用品
      (右の写真)
・中断・・私物入れ
・下段・・一時保管書類
 

 汚れない仕組みとは発生源対策をすること。機械から切削水や切り子が飛散しないようにカバーを工夫する。ミストや粉じんが室内に飛び散らないようにミストコレクターを装着する、といったことです。

 もう一つ重要なことは、社員のモチベーションを維持するしかけを作ることです。
このためには、トップの理解と管理者の率先垂範は当然のこととして、5Sに伴う改善事項の支援、写真展やコンテスト等のしかけを構築されることが必要です。

 私のホームページ「5S」で研修の際のパワーポイントや帳票の公開(有料)資料の内容は、そのような主旨で構成されていますので、興味のある方はご連絡ください。

 ⇒ 5S実践テキスト

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