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2010.05.28

「叱る」技術

 昨日は北陸経営品質フォーラムでパナソニックの幹事の方の紹介でPHP研究所市川孝夫講師による「松下幸之助の考え方」の二回目があった。
話の中に一つ印象に残ったことがありました。それは「叱る」ということです。

 人を育てることに関して松下幸之助公は三つのことを言っているようですね。

1. 何が正しいかという考え(会社では「経営方針」「経営理念」など)をハッキリと持っていることが必要である。
2. 原則に外れたことをしたときには「叱る」ことが必要である。これを放っておいたら会社はどうなるか分からん。これを放棄したら責任を放棄するのと一緒である。
3. 人の長所を見てどんどん任していくことはいいけれども、「これはいかん」と思ったら自分が乗りださないかん。叱るだけではいかん、手にとって教える。自分がかわってやる。自分がかわってやるというても実際にはできないから、変わってやるがごとき具体的な指示をして教える。こういったことをしなさい。

 日本の人の育て方は「叱る」ことが中心だったようです。「5S」の中に「躾の第一歩は叱ることから」「決めたことが守られていなかったら、その場で、愛情を持って叱る」と言うのがある。
「叱る」と言うことは「躾」に繋がる、特に子どもの頃は必要ですね。子どものころに叱られた経験がないと大人になって一寸したことでキレてしまう。

 叱るというのは怒るということとは違う。叱ったつもりでも受け取る方はそのようには受け取られず反発して逆効果になることがある。
松下幸之助はどうして叱るというのをうまくやるのだろうかと思っていたらその裏があったようです。
経営心得帳に「部下が偉く見える」と言う項目がある。

------------<ここから引用>-------------
部下が偉く見える
 私は学問も乏しく、これといった才能もない、ごく平凡な人間だと自分では思っているのですが、世間ではそんな私でも「経営が上手だ」とか「人使いがうまい」などといってくださることもあります。自分では決してそんなつもりはないのですが、度々そういうことをいわれて、なぜだろうと考えてみますと、一つ思い当たることがあります。
それは、私には部下がみんな自分より偉くみえるということです。どの一人をとってみても、自分より学問がある、才能があるというように立派に感じられます。
もちろん私はずっと社長なり会長という職にありましたから、部下の人にいろいろ注意したり、時には「きみアカンやないか」とボロクソに叱りつけたことも少なくありません。けれどもそれは、社長とか会長といった職責においてやっていることで、個人として自分が偉いからしているわけではないのです。叱りとばしながらも、内心では「この人は自分より偉いな」と思っているわけです。
そんな気持ちで人を使い部下に接してきたことが、これといったとりえのない私でも、多少とも商売に成功し、経営や人使いがうまいなどといわれるようになった原因ではないかと思うのです。
(以下省略)
----------------<引用終わり>---------------

 松下幸之助公は相手が自分より偉いと思いながら叱っていた。しかし、そんなことできるのだろうか?
ここで講師にどうしてそんなことがどうしたできるのか質問してみた。講師の答えは「松下幸之助公はいつも感謝の心を持っていた。人に対してだけでなくものに対しても同じように感謝していた。」
日頃から感謝の気持ちのない人は、うまく叱れないようですね。

 それと、叱った後のフォローを忘れない、そのやり方がうまい。
これも、実際に松下幸之助に叱られたことがある後藤清一氏(元三洋電機副社長)のビデオがあった。
後藤氏は、ある時仕事のことで原則と外れたことをして幸之助さんに自宅に呼び出されて、みんなのいる前で叱られた。冬だったので火鉢があり、その火鉢を金属製の箸で叩いて叱られた。終わった後「ところで、お前を叱っていたら箸が曲がってしまった、直していけ。」と言われる。そこでコツコツと一生懸命に直してみせると「お前なかなかうまいなー」そこでモヤモヤしたい気持ちが吹っ飛んでしまった。
成程、叱り方がうまいですね。

 ところで、最近の人間行動科学の教えでは、人の行動を変えるのはその人が「気づく」ことです。その方法には「褒める」「質問する」「叱る」と言う三つの方法がある。
欧米流のやり方は「褒める」「質問する」ということが中心のようです。コーチング、アクションラーニングとは「質問」の技術です。北欧式教育と言うのも質問して考えさせることのようです。
しかし「褒める」「質問する」以外に「叱る」ということも必要ですね。

翻って、自分はこれまで「叱る」と言うことを余りしてこなかった。それでも、子ども達がグレなかったのは義母がいて代わりに叱ってくれたからでしょうか。
 おばあちゃんありがとう。
 そして子ども達には、今さらながら申し訳なく思っています。

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