ケアレスミスを減らすには
製造業の場合ですが、ISO14001やEA21のコンサル/審査でプラスの環境側面として“不良の低減”を取り上げている例をよく見かけます。特に品質/環境統合システムの場合は共通の目標として便利である。
しかし、ISO9001とISO14001では改善のステップは基本的に違っています。
ISO14001に場合は、目標を設定した時点で、何を改善すべきかが分かっていて、どのようにすべきかだけが分かっていないことを想定しています。従って、目標を設定した後はマネジメントプログラム(誰が、どのように、いつまでに)を作成することを要求している。これはQCストーリーの区分では“施策実行型QCストーリー”です。
一方、ISO9001では、目標を設定した時点では不良の原因は分かっていない。そこで原因を特定した後で何をどのように実施するかを決める。この手順は“問題解決型QCストーリー”と呼ばれるもので、私のブログ”QCサークル活動導入時の戸惑い”の中で紹介してあります。 しかし、このような“問題解決型QCストーリー”を活用できるのは、不良が4Mに起因する技術的な原因で起きる場合であって、不良の内容がケアレスミスの場合は、そうはならない。
ケアレスミスと言う表現は、製造業で使われる表現ですが、以下、どの業種でも使われる一般的な用語“ヒューマンエラー”と言う言葉で説明します。
ヒューマンエラーは「注意力を喚起することによって防ぐ」「教育・訓練によって防ぐ」と言う方向に行きがちですが、これは間違いです。このようなことをすると一時的には効果があってもしばらくするとまた元の状態に戻ってしまいます。
最近のコメント