eco検定・エコピープル・エコユニット
私はISO14001のコンサルやエコアクション21の審査人、環境カウンセラー、地球温暖化防止推進員と、有償ボランティアに近い立場で環境に関わっている。
またISO14001の自己適合宣言に移行する企業や、何年もISOをやっている企業には内部監査員のレベルアップのためにeco検定を受験することをお勧めしている。顧客に勧めている自分が受けていないのは問題だと思って、7月26日第6回のeco検定を受験した。
環境を業としている私のような立場では、何も勉強しなくても合格するのが当たり前である。でも、正直なところ、もし落ちたらどうしよう、日頃生意気なことを言っている手前、恰好がつかない、と不安が頭をよぎる。そこで、事前勉強をしようと思って、昨年テキストと問題集を買った。しかし、仕事や町内会など忙しいことにかまけて殆ど勉強しないまま、試験日直前まで来てしまった。
これでは、いかんと思い24日(金)は、顧客訪問をキャンセルして一夜漬けで勉強することにした。 eco検定公式テキストを見ると環境の一般常識的なことがびっしりと書かれている。しかし、範囲が広すぎて読んでもポイントが分からないし、頭にも入らない。
考えたすえ、別冊のeco検定問題集と最新の環境白書を読むことにした。
東京商工会議所発行のeco検定問題集は過去2回の試験問題と、2回分の模擬問題がついている。やってみると意外と時間がかかって、24日は4回分の問題をやるだけで丸1日つぶしてしまい、読もうと思っていた平成20年度の環境白書は時間切れで読めなかった。しかし、模擬テスト結果を見ると特段勉強しなくても9割程度は正解になるので、まあ大丈夫だろうという確信は持てた。
結局試験当日の26日の午前中に環境白書の前半の総説の部分だけ読んで試験会場に出かけた。
私の試験会場は小松商工会議所(石川県)で、地方なので受験者は僅かだろうと思っていたら、20代から熟年まで50名近くいる。会社員が多いようだ。この中で私は最年長者かも知れない。
試験の方はまずまずだったが、どうしてこんなに人気があるのか不思議に思って、帰ってから調べてみた。
受験者数は前回74,000名、毎回受験者が少しずつ増えてきているようだ。
それと、受験してみてわかった事だが、eco検定は環境に関する幅広い知識が必要になるため、「なぜ、こうした環境活動をしなければいけないのか」といった社員の環境意識が自然と身に付くようだ。社内の環境意識に底上げを狙った企業は、eco検定のテキスト・問題集、受験料(5250円)を会社が負担してバックアップしているという。
もう一つの動きは、「エコユニット」という制度ができたことである。
商工会議所(東商)は、2007年10月からeco検定合格者をエコピープルと呼び、エコピープルが2人以上いる事業所(支店や営業所、部署単位の参加も可能)や団体をエコユニットとして登録する事業を始めている。
エコユニットに登録すると、商工会議所(東商)のエコピープル支援サイトで登録ユニットの活動を紹介できるほか、エコユニット間の情報交換会やセミナーなどにも参加できる。また、エコユニットマークを社員の名刺やパンフレットなどに使用できる。
エコアクション21は認証取得に15万~40万円の費用がかかるは、エコユニットは登録料1万円で済む。
地球温暖化など環境に関心が集まっているこの時期、環境に取り組んでいるという企業イメージは高めたいが、景気の悪いこの時期お金は出したくない、という企業がエコユニットに関心を持った結果ということもあるようです。
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