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2009.03.07

建設機械の省エネ運転

前回は待機電力のカットについて紹介しましたが、もうひとつ建設業の例を紹介します。
最近は車のエコドライブについては、アチコチで紹介されるようになりましたが、建設機械の例はないようですので、ここでは「建設機械の省エネ運転」について紹介します。

今年2月金沢市にある北陸地建さんにお伺いしました。北陸地建さんは社員数30人弱の主として道路工事や下水道工事を行っている土木建設業者です。以前のこのブログ”金沢エコ大賞”でも紹介したことがあります。

一般的に土木工事業が取り上げる環境パフォーマンスの項目は
1. 温室効果ガスの削減(省エネ)
2. 廃棄物の適正廃棄及び再資源化
3. 環境に配慮した工事の推進
の3項目であるが、2項目は建設リサイクル法、3項目目は工事ごとの仕様書で実施項目がほぼ指定されており、どの建設事業者でも大きな差はない。

ところが、1.項の省エネについては、できる限り省エネ建機を使用します、といこと以外に特別な活動を行っていないようです。
土木工事業の温室効果ガス排出量の70~80%は建設機械から排出される。省エネ建機を持っていない中小事業者は如何にしたらよいか。
私は、2007年暮れにそのような疑問を持ってネットで調べていた所、建設省中部地方整備局の研究発表にたどり着いた。
そこでの研究発表の骨子は以下のようでした。
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中型クラス以上のバックホーには、オプションとして「省エネ操作モード」がついている。
しかし、現場のオペレータは、標準操作モードに比べると「動作速度が落ちる」「掘削力が落ちる」という理由で使いたがらない。実際はどうなのか。
中部地方整備局では、12t、20tの両クラスのバックホーについて、標準モードで作業する場合と、省エネモードだけを使って作業をする場合を実地で比較した。
その結果は、省エネモードを使用した場合、12tバックホーを例にとると燃料使用量は
「土工量当たりでは16%削減するが、稼働時間当たりでは19%削減する」
即ち「全体的な燃料使用量は16%削減でき、その時の作業時間の増加は4%だけである」
という結論です。
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この4%は工事中に建設機械を動かす時間だけのことで、工期全体を考えれば比率はわずかである。また、建設機械の操作技能を高めれば吸収できるかも知れない。
そこで昨年2月のエコアクション21の審査の時に、北陸地建さんにこの話を紹介し、納入している建設機械メーカーでは、このような省エネ運転講習会を開催しているのではないかとお尋ねした。社長さんは、その場で納車先の「○○建機」に電話したところ、大手ゼネコンの依頼でそのような講習会をやったことあるとの回答でした。
 また、このような省エネ運転の取組状況の確認は、建設機械についているアワーメーターと給油量を記録することにデータで確認できるので、そのような指標で評価することをお勧めした。

 1年後、今年2月に再度お伺いし、その後どうなったか確認させて頂いたところ、○○建機さんの省エネ・安全講習会は昨年4月に開催され、オペレータ全員が受講されていました。
また稼働時間当たりの燃料使用量のデータも把握されていました。
しかし、実際にはどうやっているのか、工事現場でバックホーのオペレータの方、数名にもインタビューしました。
「省エネモードは使っていますか」
「はい、使っています」
「しかし、省エネモードは力が出ないので仕事がやりにくいのでは?」
「少し力が落ちるかも知れないが、仕事量には影響がありません。講習でも習っていて、みんな守るようになりました」
と言う次第で、みんなよくやっていると納得しました。

社長さんも「省エネ運転がコスト低減につながっている。厳しい事業環境の折から助かっている」と言って大変喜んでおられるようでした。

なお、最近調べてみると、建設機械の省エネ運転については以下のテキストが発売されています。
 ⇒ 建設機械の省エネ運転マニュアル
 ⇒ 建設現場で今すぐできる地球温暖化対策

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