ISO9001:2008年改訂(2)
ISO9001:2000規格が11月15日に改訂されISO9001:2008規格となった。ISO品質審査員資格を維持すためには規格改定コースを受講することが義務付けられていることもあり、11月21日大阪江坂のグローバルテクノ社で加藤重信氏の解説セミナーを受講した。
加藤氏は1994年版からISO TC176日本代表委員としてISO9001規格の改定作業に携わってこられた。2年前からは日本代表員を降りられたが、現在は国の代表ではなく専門家の立場でTC176に参加されている。
今回の規格の要求事項は変更されていないが、ISO9001:2000版の意味不明の箇所を明確になるよう字句の修正や、注釈が追加になった。
正確にいえば、これらの改定で実質的には若干要求事項が追加になっている。しかし、これらの変更はわずかである。
大きなポイントは、世界的な傾向としてISO9001:2000年移行時に間違った解釈で品質マネジメントシステムを構築し、認証機関も間違った解釈で認証を与えてきたケースが多々ある。これらの間違った解釈をしてきた組織はISO9001:2008年版移行に際してシステムの見直しが必要になる、ということである。
2008年版の変更点及び移行措置については、次の文書がネット上に公開されているので参照ください。
日本適合性認定協会JABより
「ISO 9001:2008への移行に係るISO-IAF共同コミュニケの発表について」
日本規格協会のホームページでの平林良人氏の解説
「ISO9001:2008 追補改正版の発行について」
改定の詳細については、規格を見て頂きたいが、ここではISO9001:2000版で意味をとり違えている点を中心に説明する。
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