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2008.07.17

影響を及ぼすことができる環境側面 その4

私のブログの中で「影響を及ぼすことができる環境側面」という記事へのアクセスが断トツに多い。1日平均12アクセス、多い日には50アクセスもある。
もう一度紹介すると、
「影響を及ぼすことができる環境側面 その1」では、影響を及ぼす環境側面の考え方について説明してあります。
「影響を及ぼすことができる環境側面 その2」では 影響を及ぼすことができる環境側面を洗い出す方法を説明してあります。
「影響を及ぼすことができる環境側面 その3」では、製品についての影響を及ぼすことができる環境側面の意義と洗い出し方法を説明してあります。
「サービス業の本業エコ」では、販売店における影響を及ぼすことができる環境側面としてリコー販売の「エコひいき」活動を紹介しました。

どうして、このようなことになったのかその原因は分からないが「影響を及ぼすことができる環境側面」というキーワードをGoogle検索すると第一位、Yahoo検索すると第2位である。
そうなると、その内容について責任を感じるので、これまでの説明で、欠けている点を補足します。

今までの「影響を及ぼすことができる環境側面 その1~3」の中で、もうひとつ抜けているのは「社員の自発的行動による環境側面」です。

一つめは「地球温暖化(正確には気候変動)」に関する環境側面についての事柄です。

環境省「事業者からの温室効果ガス排出量算定方法ガイドライン試案Ver1.6参考資料」の温室効果ガス(GHG)プロトコル~事業者の排出量算定及び報告に関する基準~第4章 活動境界の設定では、
温室効果ガスの算定の範囲を次の3つに分けて説明しています。
範囲①(直接排出量) <必須>
 サイトからの直接排出量(CO2及びそれ以外のGHG)
範囲②(間接排出量) <必須>
 電力・熱の購入・販売による間接排出量
範囲③(間接排出量) <可能な限り>
 a) 製品輸送
 b) アウトソーシングした主な生産工程等からの間接排出量
 c) 社員の業務上の移動

この中の「範囲③(間接排出量)」の殆どは影響を及ぼすことができる環境側面となる。
「a)製品輸送」とは、 製品、原材料、廃棄物の輸送中の排出量、
「b)アウトソーシングした主な生産工程等からの間接排出量」とは、契約生産先、フランチャイズ店が出した間接排出量、製品の使用過程や使用終了時に起こった排出、埋立てされた廃棄物からのメタンの排出、食品廃棄物の堆肥化による化学肥料の購入抑制(化学肥料生産・輸送時の排出量)等を指し、この点は「影響を及ぼすことができる環境側面 その1、その2」で説明してきた通りです。

これまでの説明で抜けていたのは、「c)社員の業務上の移動」即ち、社員の出張や通勤時にどのような移動手段を使用するかによる温室効果ガス排出量の改善です。
例えば、出張時の移動を社有車からJRやバイスクルに変えた。社員の通勤時のエコドライブや、ノーカーデーの設定などがこれに当たります。

もう一点は、CSR 企業の社会貢献に関する事柄です。
多くの事業所では、社員の自発的な行動による会社周辺の清掃、町内会が行う側溝の泥上げ、海岸の清掃への参加という活動が行われていると思います。
環境影響には「地域の景観」という項目がありますので、これらも影響を及ぼしことができる環境側面です。

企業の持続性という観点からは、地域社会との協働は避けて通れないことなので、このような観点から環境側面を特定することも忘れないでください。

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