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2008.03.29

職場のメンタルヘルス

3月27日北陸経営品質フォーラムでは、『高ストレス時代のマンパワーリスクマネジメント-大切な人材を失わないために、管理者が知っておくべきこと-』と題して金沢こころクリニック院長浜原先生のお話を伺いました。

最近は「心の病」になる人が増えているようですね。
安部前首相がそうであったし、石原都知事やビートタケシが目を絶えずパチクリやっているのも、チック病という一種の心の病だそうです。

企業へのアンケート調査によると「心の病により1ヶ月以上会社を休む人は2002年59%から、2006年には75%に増えている。」また、「メンタルヘルス対策を強化した企業の数は2002年33%から2006年59%に増えている。」
メンタルヘルスが悪化した要因は、「コミュニケーションの希薄化が50%」「仕事量の増加が16%」で、悩んでいる年代は30代が多いそうです。
この結果は意外ですね。仕事が増えたので心に病になるのではなくて、個人で仕事をする機会が増えたことや、職場内の助け合いが減ったこと、が原因だそうです。

「働きすぎても病気にはならない」
自分の意志で、ある期間に限定したものであれば、少々働きすぎて疲れがたまっても病気にはならない。回りや上司に頼まれて、断れず、働けされたときに病気になる。
ストレスとは「なんらかの刺激が心身に加えられた結果、心身が示したゆがみや変調」だそうで、自分の意志で進んでやったことときにはゆがみが生じないそうです。

こころの病には、次のようなものがある。
・うつ病    10人に1~2人
・適応障害   10人に1人
・パニック障害 100人に2~3人
心の病気は特別のものではなく、誰でもいつでもかかる可能性がある。

職場の対策
 職場における横のつながりの回復と、責任と裁量のバランスの取れる仕事の与え方。そして、一人ひとりの働きがいに焦点を当てた活力ある風土づくりが基本です。
そして、早期発見、早期治療を支援する仕組みを作ることが大切だそうです。

心の病にかかったかどうかは、知識があればすぐに発見できる。
次のページに全国共済連の「メンタルヘルスの状況についてのチェック表」が公開されています。
一度、試してみてはいかがでしょうか。

講演では心の病の中で「うつ病」と「パニック障害」について症状と治療方法について説明がありました。
詳細は省略しますが、気にとまったことだけ記載します。
特に「人は何のために生きるか」という箇所はメンタルヘルスとは関係なくとも参考になりました。ありがとうございました。

■ うつ病
 うつ病になると60%~90%の人が自殺を考える。しかし、これは現在の状況から逃れたいという一時的な思いからで、本当に死にたいと思っている訳ではないということ。
うつ病の治療は、よく休ませること。また、抗うつ薬がよく聞くので専門医にかかることが大切。
回りの人が励ましたり、なぐさめたり、無理に気晴らしをさせるとかえって本人の負担になり自殺に至る場合があるということです。
うつ病になりやすい性格は「メランコリー親和型性格」で、几帳面で「人に頼まれると嫌といえない、人と争えない、義理人情を重視する、人の評価に敏感である」という対人関係に特徴がある。他人に認められたり、誉められたりしないと自己評価ができない。
このような人に完璧を求めてはいけない。誉めることが大切、目標の70点以上ならよしとして、先ず誉めることが大切です。
サブタイトルの「大切な人材を失わないために、管理者が知っておくべきこと」という意味が分かりました。

■ パニック障害
 パニック障害は、ある日突然、めまい、動悸、呼吸困難といった症状とともに激しい不安が発作的に起きる。
パニック障害は若い女性に多く、離婚や死別などをきっかけに起こりやすい。30代の女性の5%は有病者だそうです。
一方、幼児期における幼児虐待や分離不安といったといった人生の早期にストレスも、成人になってからの脳内神経回路に変調をきたし、後にパニック障害を発症させることがある。
プロゴルファーの中嶋常之が一時、大変なスランプで姿を見せなかったときがありましたが、これも幼児期に父親が常之にゴルフを教えるときに「絶対に誉めない、完璧を求める」という教育方針が引き金となったパニック障害によるものだったそうです。
最近、保育所では保母さんの抱っこを嫌がる赤ちゃんが増え、全体の30%位になったようです。
これは、格家族で、若いお母さんが子どものあやし方を知らづ、子どもが泣くと衝動的に揺さぶってしまう。すると、子どもはびっくりして泣きやむ。これが抱っこを嫌がる原因だそうで、お母さんは自覚症状がないままに幼児虐待をしていることになる。
今、こういう子どもが大人になるとパニック障害を発病するのではないか、心配されている。

ここからは浜原先生の受け売りです。

◆ほめるコツ
①正しいことをやったらその都度ほめる。
②ほめた時には、注意する言葉を加えない。
③全体の10%でもよければほめる。
④失敗して、何もほめるとところがないときでも、やろうとチャレンジしたことをほめる。
⑤新しいことにチャレンジした時は、批判しない。
 我々日本人はよく「頑張れ」とか「早くしなさい」とよく言いうが、欧米ではその反対「無理しないでね」「よく頑張っているよ」「あわてないでいいよ」という。こちらの方が聞く方に安心感を与える。発想の転換が必要ですね。

◆相手を励ます
・「失敗しても「次は気をつけろ」と言ってはいけない。かえって失敗しやすくなる。「失敗は誰にでもあるから気にするな」という。
・「忘れていい」と言われた方が、忘れにくい。
・困難な状況では、ユーモアが最善
・「あなたならできるよ」とプラスの暗示をかける。
・感謝の気持ちは長々と述べる。

◆何のために生きるか
人は何のために生きているかを考えると三つの価値観がある。
・創造価値:何か行うことによって実現される価値。仕事や芸術作品
・体験価値:何かを体験することによって実現される価値。自然、芸術、誰かを愛する体験など
・態度価値:自分自身どうしようもない状況に対して、ある態度を取ることで実現される価値

人が絶望感に陥っているときは、創造価値や体験価値が得られずどうしようもないときが多い。
そういう場合でも、「態度価値」を見出すことで生きる価値を見出すことができる。
心理学者フランクルがアウシュビッツの体験をもとに「意味への意志」を人間の根本動機と考えた。態度価値とは、この理論を展開したものだそうです。

 映画ブルース・ウイリアム ダイハード4.0より
 「もし、他の誰かがやってくれるなら、俺は絶対にこんなことはやらない」

・「自分が何をしたいか」という問いが「人生で自分は何を求められているか」に変わるときにいやされる。
・「人間はむしろ、人生から問いかけられている者なのであって、人生に答えなければならない。」
私しかできない、今しかできないことがここにある

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