コマツ金沢工場見学会
北陸経営品質フォーラムの月例会で今年2月に稼動したコマツ金沢工場を見学した。
参加者は40名程度。
コマツOBではあるが、金沢工場を見るのは初めてである。
右の写真は、産業機械(大型プレス)工場の全景である。この、すぐ近くに大型建設機械の工場も建設が予定されている。
コマツがこの地に工場を建設したのは、石川県が工場のすぐ横に3万トンの貨物船を接岸できる埠頭を用意したことで、物流コストを大幅に減らせることが第一の動機であるとのこと。
工場は全長200mで、トヨタ自動車向け等の自動車のボディなどの大型プレスを4スパンのライン方式で生産している。現在の生産状況は月産11台とのこと。
先ず、入ってビックリしたのは工場が完全密閉式になっていること。お菓子の製造工場では、このような建て屋になっているのを見かけたことがあるが、1,000トン近い重量物の生産工場がこのような造りになってるのを見たのは初めてである。
工場全景は蒲鉾型の建て屋になっているが、この建て屋は2重シャッターの断熱建築になっていて、中の空気も潮風を入れるのではなく内部循環式になっている。
これは、塩害の防止と精度保証のための準恒温室が目的だそうだ。
工場内100箇所以上に子メータを装着して、省エネ管理をしている。
生産ラインは自動化されていて人がまばら、人員は2交代延べ50人だそうである。
敷地の割には人が少ないと感じる。石川県が鳴り物入りで誘致した割には雇用創出にどれだけ効果があるのだろうか?? この工場だけを考えると疑問だが、下請けまで考えると効果があるのかも知れない。
この次に建設機械工場が大阪から当地に移転ということになれば地方の活性化という意味で貢献するのかも知れない、とひとりで納得する。
一方環境という面からは、陸から海への物流コストの削減や省エネ、製品の性能向上等で製品(プレス)当たりの炭酸ガス量は相当に削減できたように感じる。
この点について、数値で説明していただけると税金を納めた側として納得できたのだろうが、具体的な説明がなかったのが残念でした。
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