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2007.02.10

ISO自己適合宣言の基準

私の業務ホームページに 「自己適合宣言サービス」 というページがあります。このページは民間の中小企業を対象に2004年4月の公開しました。
これまで、10件程度の問い合わせがあり、その都度お返事していますが、残念ながらその後自己宣言しました、というフィードバックはいただいていません。

2006年10月にISOの専門誌 アイソムズ10月号に、自己宣言についての投稿を掲載していただきました。その内容はこのブログ 「ISO14001自己宣言の課題」 で紹介しています。

今年に入って、これらのページを見ていただいた近畿地方と関東地方の市の担当者の方から不明点について、相次いで問い合わせをいただきました。

「ISO14001自己宣言の課題」でも書きましたが、ISO自己適合宣言は民間よりも行政機関への適用に向いていますね。
お問い合わせいただいた市と同じように、情報を知りたい市長村の担当者の方もおられると思います。
そこで主として地方自治体を対象に、マネジメントシステムの自己宣言する場合の実施基準を紹介します。

1.自己適合宣言の基準

 自己宣言を行なう場合は、ISO/IEC17050(JISQ17050)適合性評価-供給者適合宣言-に従う。
この規格は、製品、サービス、マナジメントシステム、人、機関のすべてを対象にしたガイドラインですが、伊賀市が行なおうとしている自己宣言は、この中のマネジメントシステムです。
規格の中から、マネジメントシステムの自己適合宣言に関する箇所を抜き出すと以下のようになります。

(1)適合宣言の目的
組織が宣言書中の規定要求事項に適合している保証を与えること、並びにその適合及び宣言の責任者を明確にすること。

(2)一般要求事項
①. 適合宣言の発行者は、適合宣言の発行、維持、拡大、縮小、一時停止又は取り消し、及び対象の範囲の規定要求事項への適合に責任をもたなければならない。
②.適合宣言は、第一者監査(内部監査)、第二者監査(利害関係者による監査)、第三者監査(適合性評価機関による監査)の一つ以上が実施した適切な適合性評価活動の結果に基づかなければならない。
③.適合性評価の実施基準として、適合性評価結果をレビューする要員は署名者と異なる者であることが望ましい。

(3)適合宣言書の内容
  適合宣言書は、少なくとも次の事項を含まなければならない。
①.発行番号
②.発行者の名称及び住所
③.適合宣言の対象(例えば環境マネジメントシステム)
④.適合の表明
⑤.規格又は他の要求事項(例えばISO14001:2004)
⑥.適合宣言の発行日及び発行場所
⑦.発行者から権限を与えられた者の署名、氏名及び役職名
⑧.適合宣言の有効性に関する何らかの制限事項

(4)支援情報
 適合宣言の基礎とした適合性評価結果と宣言を関係づけるため、例えば、次に示すような追加の支援情報を提供することが望ましい。
①.該当する適合性評価報告書の引用及び報告書の日付
②.関連支援文書の存在の言及
 ISO17050-2支援文書の要求事項
  ・宣言の対象の説明
  ・適合性評価の結果
    監査手順及びそれを選択した理由
    監査報告書
    逸脱及び容認を含め、評価の結果
  ・関与した第一者(内部監査)、第二者(利害関係者による監査)の識別、関連
   する資格及び専門的能力

(5)適合宣言書の様式及びアクセス性
 適合宣言書は印刷物によるものでも電子媒体によるものでもよい。適合宣言書の写しを声明書、ウエブサイト等により公開する。
  適合宣言の事例:飯田市の適合宣言文

2.自治体での実施例

1項で実施基準を紹介しましたが、この基準上では内部監査だけでも自己適合宣言をできますが、市民が信用してくれるかどうかでしょう。
そこで、内部監査に加えて、外部の専門家による評価を取り入れるのがよいと思います。
ホームページに掲載されている他の自治体の実施例を紹介します。

■ 飯田市
1)平成13年度からは組織外の「地域ぐるみ環境ISO研究会」会員企業(民間人)にも内部監査への参加を求め、民間の視点も取り入れた相互内部監査を実施してきた。
2)その後、民間から理解されにくい行政の特殊性を踏まえて、県内のISO認証取得自治体との相互内部監査を実施している。

■ 新庄市
1)毎年、最低1回は、職員間で『内部監査』を実施する。
2)外部の有識者を『内部環境監査アドバイザー』として委嘱し、監査体制の強化を図っている。

■ 福井県庁
福井県はISO14001ではなく、独自のマネジメントシステムを宣言しています。
評価は、外部の専門家を交えた審査委員会を設け、年1回助言を受ける。

3.外部専門家の紹介
 環境省の環境カウンセラー(事業者部門)は、ボランティア精神で環境保全を普及する専門家です。
該当地域の 環境カウンセラー協会 と相談されるのがよいと思います。

参考ページ
 ⇒ ISO14001自己適合宣言への移行事例

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