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2006.11.10

H-FMEAとRCA

今ある病院でISO9001マネジメントシステム構築のお手伝いをしています。
その病院の放射線科の技師長さんより日本私立医科大学協議会、放射線技師長研修会で講演して欲しいと頼まれ、僭越ながら今日お話しさせて頂きました。
場所はホテル日航金沢で参加者は約50名、持ち時間は1時間です。
テーマは「リスクマネジメント―産業界における実施状況とそのベンチマーク」

講演の前に、協議会の理事の方々と話をしていると「リスクマネジメントと言うのは事故が起きてから問題が起きないようにするとだ」という風に受け取っておられたようなので「私の話はそういうことではなく、予防対策が中心ですよ」というと「おや」という顔をされた。
すると、隣にいた今日司会をしてくださるある病院の技師長の方が次のような話をされた。

その方は医療安全委員会の委員長をしておられるようで、「現状では手術の時にメスが何本もあるが、どのメスを何回使ったかがわからない。バーコードシステムをいれて使用回数をカウントできるようにしたらよいのだが費用がかかって踏み切れない。」ということを悩んでおられた。

そこで、「費用を掛けてまでやるかやらないかは、リスクを目に見えるようにすること。
リスク評価を行なって許容されないリスクの場合は費用を掛けても実施すること、そのような体制がリスクメネジメントです。私の今日の話は、その辺の紹介をさせてもらうことです。」とお話したところ、納得されたようでした。

講演の主旨は、病院のリスクアセスメントというのは産業界に比べるとかなり遅れている。産業界ではリスクアセスメントが当たり前だが、病院ではやり始めたばかり。
ヒヤリヒヤット・インシデント・アクシデント中心の活動をしていても重大事故はなくならない。
最近、医療のリスクアセスメントの分析手法として、医療向けのFMEA(ヘルスケアFMEA)やRCA(根本原因解析法)という手法が開発されたので、使ってみてはどうですか。
という内容です。

講演後、5分ほど質問の時間をとっていただいたが会場から質問はなかったので、講演を依頼された先生に「これでよかったですか」と尋ねたところ、「これまでにない考え方で、参加者にかなりのインパクトを与えたと思う」とのこと。
お世辞かも知れませんが、ホッと一安心。

講演内容を下記ホームページに掲載しましたので参照下さい。

 ⇒ リスクアセスメント 医療への適用

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コメント

医者は、医療以外のことは理解する能力がないので、何とかの一つ覚えと資格に頼って生きている。

投稿: NK | 2006.11.10 23:11

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