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2006.10.25

エコアクション21普及の課題

「エコアクションSNS」の立ち上げを機会に、1週間ほど前、仕事やホームページ等でお知り合いになった大手企業様、中堅企業様約200社の環境管理の責任者の方に、エコアクション21を協力企業さまにご紹介いただくことを依頼しました。

依頼ですから、返答がないもと思っていましたところ、10数社の方より返答をいただきました。
返答内容を見ると「グリーン経営を進めている、KESを進めている、協力企業は既に認証取得済みなので協力できそうにない」という、ご丁寧な返答が半数。
「これから、内容を勉強しグリーン調達の際に協力企業に紹介したい」というものが半数でした。

その中に、2つほど気になるメールがありました。
1つは、ある電機系大手メーカーの孫会社にあたる会社の担当者からで、
自社レベルであればエコアクション21の運用が分相応と考えて、維持コスト削減策としてトップに提案をしてみましたが、トップからは「グループの環境活動指令」に従え、との判断が出て残念ながら切り替えできない。
というお話でした。

小さな会社が 環境経営システムとして、ISO14001をやるか、エコアクション21をやるか、何もやらないかは、実態としてはグループ親企業や顧客の意向次第だということですね。

エコアクション21を普及するには、先ず大手企業様にその有効性を知ってもらうことが第一だと思います。

そんな中で、トラック・バスを生産されている大手自動車メーカーのM社より以下のような力強いお便りをいただきました。ご了解を得て紹介させていただきます。

-------------------------<ここから引用>-------------------------
・・・・・(略)・・・・
企業人として環境保全の大切さは一企業の品質向上以上に大切なテーマだと感じています。
また一方では,品質レベルを上げることが,「不良品」という資源やエネルギーのロスを無くし,リコールだの回収だのという,社会的な損失を未然に防ぐもので,環境保全に大いに役立つということもこのごろ痛切に実感しています。

このたび頂きました「エコアクション21」については,弊社でも一昨年から関心を持ち,環境省の川野課長補佐(当時)にご面談したりエコアクション21の説明会を弊社で「協力会社向け」に開催したりといった活動を主催しました。
小規模の会社にとっては「世界に向かって宣言する」必要は無いので,身の丈にあった,自社の経営改善に必ず役立つ活動としてエコアクション21を推薦しました。

その結果,「環境マネジメントシステム=ISO14001のみ」として,協力会社に一律にISO14001取得を強要するというという誤まった考えを取り除くことができて,この3年間で10数社がエコアクション21の認証取得及び現在も継続して活動に取り組んでいます。
--------------------------<引用終わり>-------------------------

これはまさに私が感じていとことそのもので意を強くしました。大変ありがたいですね。
他の大手企業様も是非とも、ご理解いただきたいですね。

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2006.10.21

統一省エネラベル

Syoene_rabel 10月1日より統一省エネラベルが始まりましたね。

これまでも省エネラベルというのがあって、製品の省エネ性能が目標値に対してどの程度であるか、%で表されていた。

しかし、省エネ性能目標値はトップランナー方式で制定され、性能目標制定後、数年経っても改訂されないものもある。
その後、各メーカーの努力で達成値をクリアした製品がどんどん出てくると達成率だけでは良くわからない。
そこで、商品間の省エネ性能を人目で比較できるように☆マークの数で表したのがラベルです。

10月1日より、エヤコン、冷蔵庫、テレビの3品目がスタートした。

詳細は省エネルギーセンターの 統一省エネラベルのページ を見て下さい。

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2006.10.19

「見える化」による省エネ=データロガーの活用

先のブログ「省エネナビを取り付ける」を見ていただいた方より、次のようなメールをいただいた。

    ------------------------------------------------
 ・・・・・(略)・・・・・
当社でも環境目標に電力の節減を掲げていて、きめ細かな消灯、エアコンスイッチ切り等日常活動はしているものの、この活動(努力)によりどれだけ省電力出来たのか、計るものさしがありません。
今、データーとして集計出来るのは工場別の毎月の電力使用量と電気料金の一覧です。
省エネナビを各事業部の元ブレーカーに取り付けしてブロックごとの月々の電力使用量が判別でき又、生産量と連動させた解析が出来ればもっと省エネ活動が活発化すると思われます。

省エネナビの機能、価格、使用方法(活用方法)等ご教授頂ければ幸いです。
    -----------------------------------------------

省エネナビは家庭や小店舗用なので工場のようなところには向いていない。
残念ながら、私はこのようなケースについてご紹介するほどの知識を持ちあわせていない。

今日、省エネルギーセンターの省エネリーダー講習会の講師(中部経済財産業局のエネルギー指定工場の省エネ指導をしている方)に尋ねてみた。

「役人なので会社名は言えないが、データロガーというものがある。インターネットで検索すると出てくる」と紹介された。

帰って早速調べてみた。
その結果を紹介します。
データロガーの機能、価格、使用方法等は下記を参照下さい。

1社目は、T&D社です。
下図にそのT&D社の公開ページに掲載されているイメージ図を示します。
  Illust4_1_42

 ⇒ データロガーカタログ
  
2社目は日置電機です
 ⇒ クランプ型電力計
 ⇒ 使い方及び省エネ事例

3社目は横河電気
 ⇒ 電力消費量削減監視システム

2007年9月追記
 省エネルギーセンターの省エネ優秀事例紹介の中に、上記に関連した事例が掲載されています。

 三菱電機(株)福山製作所
  「エネルギー管理システム活用による生産設備の原単位削減」

 シムテックス株式会社
  「消費電力の分別・計測システムによるムダな電力消費削減」

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2006.10.11

自力でエコアクション21の認証を取得する方法

先のブロク「中小企業向けEMS ISO14005」でもご紹介しましたが、中小企業の方々は費用に大変敏感です。
EMSを構築して環境に貢献したいが費用を考えると・・・・、と躊躇し止めてしまわれる事業者の方が多いようです。
エコアクション21は、そのようなことを考慮して、ISO14001の1/5~1/10の費用でできるように制度設計されていますが、30人以下の事業者の方々には、それでも高いと映っているようです。
エコアクション21コンサル費用は通常10万円~20万円しますが、コンサルを入れずに自力で認証取得することができれば、この費用を浮かすことができます。

以下にその方法をご紹介します。

続きを読む "自力でエコアクション21の認証を取得する方法"

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2006.10.09

代表者による全体の見直し(マネジメントレビュー)

先日行なったEA21の審査で「代表者による全体の評価と見直しの結果を見せてください」とお願いしたら、「代表者自身が行なった取り組み状況の確認」の結果を説明された。

今年の春に行なった別の事業所様の審査でも同じようなことがあった。

始めて取り組む事業所様では、ここ違いが紛らわしくて良くわからないようですね。

「取り組み状況の確認」の「確認」とは、ISO14001の「監視・測定」のことを指す。
即ち、環境活動計画で計画したことが計画通りでたかどうかを確認することで、できていない場合は原因を調べ、原因を取り除く処置(是正処置)を行なう。

これに対して、「代表者による全体の評価と見直し」とは、ISO14001で言う「マネジメントレビュー」のことを指している。この「レビュー」という言葉を「評価と見直し」と日本語で言い直したところに混乱の原因があるようです。
英語の「レビュー」に該当する適切な日本語がないので、ISO14001のJIS版では翻訳せずに「マネジメントレビュー」とカタカナで記載している。

「レビュー」とは、横路にそれていないかどうか(当事者以外の人を交えて)審査する、あるいは見直しするという意味です。

ですから、「代表者による全体の評価と見直し(マネジメントレビュー)」とは、環境マネジマントシステムが、横道にそれていないか、このまま進んでよいのか、を確認し問題があれば方向修正することをさす。

しかし、レビューをすると言っても当てずっぽうにやるのではなく、合理的にやりたい。
そこで、事前にデータを用意する、ISO14001のマネジメントレビューに準拠すると、ここでは
(1)EA21の審査の指摘事項及びその指摘項目の進み具合
(2)顧客や役所などからの要望や、地域からの苦情(もしあれば)
(3)環境負荷の改善レベル
(4)取り組み状況の確認(環境目標の達成状況や法規制遵守評価)の状況
(5)取り組み状況の確認結果どんな是正措置をとったか、その進み具合
(6)適用される法規制に変更がなかったか、事業内容に変更がなかったか、
  今後予想される事業環境に変化がないか
(7)社員からの提案

といったデータを用意し、これらのデータから総合的に見てこれまでのマネジメントへの取り組み姿勢が自社にとってふさわしいものであるか、パフォーマンスの目標レベルが自社につり合っているかを判断することです。
そして、その総合的な判断に基づいて環境方針、環境目標、環境活動計画、実施体制などの変更の必要性を判断し、必要事項を管理責任者に指示することになります。

PS
 上記のレビューのために用意するデータは、ISO14001での要求事項に従った場合の例で、エコアクション21にはそのような記述がありませんので、必ずしもこのようにしなければならないというとではありません。

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2006.10.02

省エネナビを取り付ける

8月に省エネルギーセンターから省エネリーダー講習会を10/19・26日、金沢で開催する、という案内が来たので受講申し込みをしたところ受理された。

カリキュラムの一つに省エネナビの活用がある。
省エネナビは、これまで小学校で省エネ教育に使用されてきた。
これを地域にも広めようことらしい。

Dsc04357_1先月末、家庭・店舗用のナビが送られてきた。
分電盤のブレーカーの配線の両側にセンサーを取り付ける。センサーから無線で表示パネルへデータを送る。そのデータをUSBポートからパソコンにつないで、各種の分析を行なうようになっている。
早速、取り行けようとしたが、取扱説明書では、センサーをブレーカの出力側に取り付けることになっているが、分電盤のタイプが合わなくてとりつけられない。
問い合わせてところ、入力側でもよいとのことで、入力側に取り付けたがカバーがピッタリしまらない。

Dsc04365_1それでも、何とか取り付けて表示パネルを作動させた。
今日から、講習までの半月間普段の生活でデータを取り、その後、講習で習ったことを実践してどれだけ効果が出たかを確認する。
ISO14001やエコアクション21で電力量の削減を取り上げるが、電力メーターが1ヶ所しかなく、どこでどれだけ使ったかがよく分からない事業者様が多い。
省エネナビはこのようなケースでも活用できるのではないかと期待しています。

勉強して結果が出たら、また、お知らせします。

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