北陸学院(金沢)の経営品質
今日は北陸経営品質フォーラム7月例会として、北陸学院高校の堀岡校長の話を聞いた。
北陸学院は2010年に創立125周年を向かえる、金沢の名門女子高校であったが、その後の全国的な女子高校の人気低落や、少子化に伴い入学者数が減少し苦境に立っていた。
昨年、宣教師でもあった堀岡氏が校長に就任し経営品質を同じ手法で学校の建て直しに成果を上げられていると言うことでお話を伺った。
先ず会ってびっくり、まだ38歳の若さである。校長になったときは37歳であるから、かなり思い切った人事である。しかし、話を聞いている内に、今、大学・高校の教育環境が激変しつつあり、このような若い人でないと時代にあった改革ができないと言うことがわかってきました。
堀岡校長の話は、理念、差別化、メッセージの伝達、役割の明確化、コミュニケーション といったことの具体的な内容で、経営品質に通ずるものがある。
個々の話は別にして、北陸学院高校にあって他にないものとして、次の点にひかれました。
その1 「知識」だけではなく「知恵」を学ぶ。
建学の精神「主を畏れることは知恵の初め」「全知全能の神に眼差しの下で生きる!」ことを毎日の礼拝の中で教える。
『今のあなたの振る舞いは、誰も見ていないと思ってはいけません。よいことも悪いことも神様が見ていますよ』
資本主義というのは、人間の欲望を活力にしている。 そこに歯止めがないと、お金さえあれば何をしてもよいような殺伐とした社会になってくる。
現に、ホリエモン事件、肉親の殺害など今日の社会は、すでにそのようになってしまったような感じさえする。
昔はおじいちゃん・おばあちゃんなどの年配者がモラルを教える場であった。今は、大家族制度が崩壊し、このようなモラルを教える場がなくなってしまった。
私はキリスト教の信者ではありませんが、これは今の教育のとって大切なポイントですね。
その2 伸び伸びとした子ども
今の大学生の中には、燃え尽き症候群のような子が増えている。
ところが、推薦入学で入った子は伸び伸びとしいている、また、私学の安定経営と言う目的からも推薦入学が増えている。
現在、私立大学の5割、国公立大学の2割は推薦入学だそうです。
こんなことになっていることは、始めて知りました。
ところが、推薦入学を勧めようとすると、日頃から生徒、個人個人とこまめに接し、長所・希望・性格といったものを把握していないとできない。
学校側の負担が多いので、公立高校では推薦入学をまじめにやろうとしていない。
そこで、北陸学園高校ではそれを逆手にとって、子どもの決め細かいデータベースを作り、推薦入学の指導をしているそうです。
なるほど、それが差別化ですね。
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