ISO9000:2008年改訂
7月4日、日本品質学会第103回シンポジュウムで ISOTC176の日本代表委員の飯塚、平林、住本、福丸各先生より ISO9000の2008年改訂動向の説明があったので要約を紹介します。
規格改定の状況は、現在ワーキンググループができて、これから内容を検討する段階であるが、これまでのSC2委員会での決定では、次の内容となる見込みです。
ISO9001規格
要求事項の変更はないが、Amendment(追補)として誤解を招きやすい箇所の表現の変更がある。現在各国より42項目の訂正提案が出ており、この内容について検討し修正を加えていくことになる。
なお、2008年の次の改訂(2015年)では、品質と環境がより整合が取れた規格としてISO9001とISO14001の同時改訂が予定されている。 従って、2008年度は表現方法の修正に留める方針とのことです。
ISO9004規格
日本から提出した重要文書
JIS TR Q0005 クオリティマネジマントシステム-持続可能な成長の指針
JIS TR Q0006 クオリティマネジマントシステム-自己評価の指針
を取り込む形で、大幅改訂が行われる見通しである。
なお、現在あるJIS TR Q0005/0006は、内容が改正され、この秋にはJISに昇格する予定。新JISは見ることができませんが、JIS TR Q0005/0006は日本標準化調査会のホームページTS/TR検索より無料で閲覧することができます。
また、私の業務ホームページ経営アセスメント 「経営品質向上プログラム及びJISQ0005/0006」 でも概念を紹介していますので参考にしてください。
一部でISO9001は役に立たないという風評が流れていますが、ISOを経営に役に立たせるツールとして、JIS Q 0005/Q0006 の導入がきっかけとなるとよいですね。
2008年11月23日追記
ISO9001:2008年版は2008年11月15日に発行になりました。
改訂内容の概要は ⇒ ブログ「ISO9001:2008年改訂(2)」をご覧ください。
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