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2005.02.12

著しい環境側面についての外部コミュニケーション

 ISO14001:2004 4.4.3では、「組織は著しい環境側面についての外部コミュニケーションを行うかどうかを決定し、その決定を文書化すること」とある。
この条項は、環境情報の公開を指しているといわれている。ISO14001制定の際にモデルとなったEMAS(EUの環境管理監査制度)では、組織は環境声明書を発行し、その中に組織が環境に及ぼす影響と、その環境パフォーマンスについての情報を提供することが要求事項となっている。また、今度発行する中小企業用の環境マネジメントシステム、エコアクション21でも「環境活動レポート」を公表することが要求事項となっている。

 では、組織がこのような外部コミュニケーションを行ったときには、どのようなメリットがあるだろうか。
大企業の場合、社会的責任投資の観点から、投資家によい評価を得られ資金調達が容易になる、また株価の維持にも貢献するであろう。消費者に対して先進的な会社であるという印象を与え企業ブランドが確立する。これは、トヨタ自動車やリコーの例を見ていると良くわかる。

 中小企業の場合は、どうであろうか。 中小企業であっても環境負荷の比較的高い化学工場、ゴルフ場、廃棄物処理場などでは、地域の関心が高いので、ありのままの姿を伝え地域住民と対話していくというのはリスク管理の点から組織にとってメリットがあると思う。

 そうでない小企業では、どうなのだろうか。この場合、ホームページに情報を公開したというだけでは余り意味がない。今、日本では、環境に対して高い関心を持つ人と、無関心な人、その中間の人がいる。関心がないない人や企業に対してインパクトを与える内容ならば大いに価値がある。例えば、「自社は、こんなユニークな活動をやって、環境に貢献し利益にもこれだけ貢献した」といったような内容がよい。これは、組織のプラスの環境側面であるだけでなく、地域社会の組織を見る目が変わってくるだろう。

 それでも、自分の会社では手間ばかりかかって、メリットがないので外部コミュニケーションを行わないと決定してもよいようだが、私はそうはならないと思う。
ISO14004には「組織は、外部の利害関係者に影響を与えかねない緊急事態および事故の場合に、外部利害関係者とコミュニケーションをとるプロセスを整えておくとよい」と記されている。
この指摘は、どの組織にも当てはまるのではないだろうか。

追記
 ホームページなどで環境報告書を掲載される場合は、環境省がガイドラインを出していますので参照下さい。
  ⇒ 環境報告書ガイドライン(環境省)

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