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2005.02.03

ISO14001改訂セミナー

 今日は石川県地場産業振興センターにおいて(株)安全研主催の「ISO14001規格改訂のポイントセミナー」が開催された。
参加者は約60名。最初に地元の本社のある某認証機関の環境審査責任者が「規格の主要変更点の概説」の説明を行い、その後に私が「規格の変更点を活用したマネジメントシステムの向上策」の解説をさせていただいた。

 今回の規格の主要改訂点は、TC207国内環境システム小委員会より
1.要求事項の明確化
(1)法的及びその他の要求事項の管理の強化 (2)適用範囲内のすべての要求事項の強化 (3)間接的な環境側面への対応の徹底
2.ISO9001との両立性の向上
であるとの公示が出ている。

 とことが、某認証機関ではUKAS系であって、このような内容は改訂前からも審査に取り入れていた関係からか、解説者が「従来とは余り変わりません。最も簡単な適応は、審査を受けて指摘されたことを是正すれば大丈夫です。」「当認証機関では、従来から実質的にこのようなことは観察事項として指定させていただいておりましたから、特に注意いただく点は次の3点です。
(1)適用範囲をキチンと文書化していただくこと
(2)法的その他の指摘事項の順守の手順をキチンとしていただくこと
(3)マネジメントレビューのインプットに規格要求事項をキチンと入れていただくこと 」
とやった。
この会場には、某認証機関とは別の認証機関で認証を受けている企業の方も多数いる。TC207国内環境システム小委員会の主旨とは、違った説明がなされ、後に続く、私は困り果ててしまった。

仕方がないので、私は「今の説明は、某機関の事情をふまえた解説です。一般的な規格の主要変更はこのようなことで、この内容に基づいて向上策についた解説します。・・・」
ということで話を切り出した。
認証機関というのは、認証のための小手先の話しかしないものなのでしょうか。規格改訂の本質的な思想というものの説明がない。これが、第三者審査員の限界ですかね。
しかし、何というか私としては後味の悪いセミナーでしたね。

なお、私が解説したセミナー内容については、別途業務ホームページで紹介させていただく予定です。

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