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2005.01.25

ISO14001の国際間の相互認証

IAF加盟認定機関
 IAF

 先月CIJコンベンションで、英国認証機関CI社 J Pymer社長より、間もなく”IAF(国際認定機関フォーラム)においてISO14001についての相互認証協定が結ばれる”という話があった。

 ISOの認定は国単位で行われている。ISOは国際規格であるため相互に認証し審査のばらつきを生じさせないことが必要である。
これまでのところ、ISO9001については1999年に相互認証協定が結ばれ相互の認証がなされている。

 ところが、ISO14001の方は、話し合いが行われているが相互認証協定の締結にはいたっていなかった。
私が推測するところ、ドイツや英国を中心とするEUの考え方と、日本を含めた他の国々との間にISO14001の考え方をめぐって相当な開きがあったためではないかと思う。
2001年ごろには、日経ビジネスに「日本のISO14001は自分勝手な解釈をしていて国際的に役に立たない」といった内容の記事が出ていたことを覚えている。
影響を及ぼすことができるまで範囲まで含めたEU諸国の認定の考え方と、先ず環境マネジメントシステムを構築することは第一で、影響を及ぼす範囲まで拡大するのは、認証の後でよいと考えるその他の国々との間で認定基準に差があり相互認証できなかったものと思う。

 ISO14001:2004年版において、要求事項の記述表現がEU諸国の考え方に沿って明文化され、勝手な解釈ができないように変更された。
ここにきて、ようやく相互認証の話し合いができるようになったということではないだろうか。

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2005.01.17

品質経営と環境経営はどう違うか

 最近、品質経営と同時に環境経営という言葉が聞かれる。
品質経営が良く行われている会社の例として日本経営品質賞を受賞しているリコーやNECがあげられるが、この会社は環境経営の面でも有名である。
 こうなってくると何がなんだかわからなくなる。
そもそも品質経営も環境経営も正式の定義はないようだ。
品質経営は Quality Management からきているようだ。とするとISO9000シリーズのQuality Managementの8つの原則がその考え方の基本ということになる。
これを簡単に言うなら
「企業の経営が顧客の視点から、プロセス、組織、人、システムが有機的に組み合わさって運営されること」ということであろうか。

それでは環境経営とは何かというと、
 「継続的に環境保全に取り組むために、環境保全と利益創出を同時に実現していくこと」・・・リコー
 「環境経営とは、今までの利益追求型企業経営に「環境」という新たな側面 を考慮した経営概念です。すなわち、「環境に配慮した事業活動を行いながら利益を確保し、持続的な発展をする」ことを目的とした経営概念です。」・・・某コンサル会社
 「事業活動に伴う環境負荷を削減し持続可能な経営を実践すると共に、提供する製品を通じてお客様、さらには社会全体の環境負荷を削減し、持続可能な社会構築へ貢献すること。」・・・NEC
というとこれまた考え方が微妙に違っている。
しかし、少なくとも、環境改善活動として紙・ゴミ・電気だけしかやっていない会社は環境経営に入らないようだ。

話は違うが、平成16年度の環境白書にこんな話が載っている
  ――――――――――――――――――――――――
コラム 「共有地の悲劇」と環境問題
 「共有地の悲劇」は、1968年にハーディンが発表した行動モデルで、環境問題との関連などで議論されています。共有地である牧草地で人々が羊を飼っている場合、牧草地の容量内において羊を飼育している限り、問題は生じません。しかし、羊を多く飼育して多くの収入を得ようとその頭数を増やしていくと、やがて牧草地の容量を超え、牧草は枯渇します。
 個人にとっては、増やした羊分だけ利益が多くなりますが、その一方、牧草の減少により牧草地全体で見れば損失が多くなります。しかし、後者については全体の中に分散するため、個人の経済的利潤のみを追求した場合には、羊を増やすことの方が合理的な判断となり、このようなことが起こります。
 これは環境問題にも当てはまります。例えばエアコンの効いた部屋で快適に過ごしたり、自動車に乗ることは、個人の利益の達成ということでは合理的な判断といえます。しかし、多くの人が同じように行動すれば、結局は地球温暖化が進み、多くの人がその被害を受けます。
  ――――――――――――――――――――――――
即ち、環境を考慮して経営を行うことは、今や地球市民(いや生物共通)の顕在化しつつあるニーズである。

品質経営は、顧客のニーズを第一に考えて経営することであるが、この顧客を単に製品の購入者・利用者だけでなく、地球市民まで広げると「品質経営=環境経営」となる。
リコーやNECは、その考え方に至っているので、品質経営といったり環境経営といったりしても矛盾を感じないのではないだろうか。

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2005.01.14

スマトラ沖地震 義援金

 テレビ等で見るスマトラ地震・津波の報道は痛ましい。松井秀樹が5000万円寄付したとの報道があったが、凡人は、義援の気持ちがあっても行動が伴わない。
インターネットで簡単に義援できるところはないか探していたら、日経メールより下記の案内がきた。
当初アマゾンで義援しようとしたが、設定がやたら難しく諦めてしまった。結局なじみがあるヤフーを通して義援することにした。
松井選手とは桁違いであるが、分相応の義援をさせてもらった。
亡くなった方のご冥福と被災者の方々の救援を祈っています。

   ▼ インターネットからの義援金受付先  ▼

・アマゾン「日本赤十字社のスマトラ島沖地震救援金にご協力を」
 米ドルでの寄付で、日本赤十字社の救援金への協力となる。9日現在、3571件、13万ドル。

・はてな義援金窓口
 全額、日本赤十字社の救援金として寄付。寄付内容の公開。はてなが正式に関与している事実をはてなトップページやダイアリー日記などから確認できる。1月16日まで受付。8日現在、40万円。

・ヤフー「スマトラ島沖地震・津波被害被災者支援」
 ヤフーIDでログイン、ウォレットへの登録が必要。日本赤十字社を通じて被災者に送られる。300円~3000円。寄付金額の合計は、3月中旬にヤフーボランティアのページにて報告。

・ジャパンネット銀行
 口座を持っている顧客は24時間、義援金を振り込める。振込み手数料は無料。日本ユニセフ協会を通じて被災者救援に寄付。(6日時点、4194件、2105万円。)

・イーバンク銀行
 イーバンク口座を持っている場合、1円から寄付できる。24時間手数料無料。全額、日本赤十字社を通し被災者救援のために寄付。イーバンク口座を偽った詐欺行為に注意。2370件、622万円(6日9:15分現在)

・ニフティ
 被災者支援チャリティーコンテンツ。ユニセフ(国連児童基金)支援。コンテンツの売上金とニフティの加算分を日本ユニセフに送金。2月28日15:00まで。300円、500円、1000円、3000円、5000円のうち、支払える金額を選びクリック。

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2005.01.11

内容が充実したエコアクション21:2004年版

 この度、エコアクション21の内容が改訂されISO14001に近い形に生まれ変わった。自分は、旧エコアクション21(環境活動評価プログラム)の石川県の委嘱指導員をしていて旧エコアクションには物足りなさを感じていたが、今回の改訂で名実ともに小規模事業所向けの環境マネジメントシステムに相応しい内容になったように思う。
エコアクション21マネジメント仕様はISO14001と殆ど同じであるが、小規模事業所に不必要と思われる著しい環境側面を管理するための手順書や内部監査などは、要求事項ではなく推奨事項として書かれている。
認証・維持費用も安く小規模事業所に広まることを期待している。
詳細を見たい人はエコアクション21:2004年版を見てください。

 認証の開始は今年4月以降になるものと思われるが、現在開始に先立って審査人の選考と地域事務局の募集をしている。
 というのは、自分も審査人に応募した。
1次試験は小論文と経歴書の審査、2次試験は筆記試験、3次試験は面接試験となっていて昨日東京と京都の両会場で2次試験があった。自分は京都会場(京大吉田4号館)で2次試験を受けさせてもらった。
聞くところによると、応募者は580名、1次試験合格者は550名とのことらしい。
事務局は、実務経験を重視した難しい試験であるというこを言っているが、この結果を見ると1次試験の合格基準はかなり甘かったように見受けられる。それとも2次試験、3次試験で絞り込もうということだろうか。
いずれにしても「まな板の上の鯉」のようなものなので結果発表を待つしかない。

試験終了後、久しぶりに京都で働いてる息子(及びその彼女)と一緒に夕食をともにし団欒の一時を過ごすことができた。このような機会を提供してくれたことを感謝する。

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2005.01.07

家庭の省エネルギー

 家庭や商店などの小さな事務所での省エネルギーについては、省エネルギーセンターのホームページがわかりやすく説明している。
 ホームページを開くと、家庭内の絵が出てきて、該当する電化製品の絵をクリックすると省エネの改善項目が紹介されるようになっていて解り易い。
しかし、全体として幾ら効果があるのが全貌がつかみにくいと思っていたら、平成16年度の環境白書の中に下の絵が載っていた。

syoene

これを見ると、「風呂は家族で時間をおかずに入る」ということが、最も簡単で効果が大きいことになっている。
これが最も簡単かというと、我家に当てはめて考えて見ると、帰宅時間がちがったり各人の好みがあったりして家族内のコミュニケーションが取れて意識が高くないとうまく行かないように思う。
 ということは、一般の家庭では、これがうまくできているから実行が簡単と評価したんだろう。
家庭の崩壊などといわれているが、このデータを見る限りそうではないようだ

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2005.01.04

ISOTR/14062に対応した環境適合設計の手順例

 今回改訂になったISO4004:2004では、設計及び開発に当たり、ISO/TR14062環境適合設計を参照することを推奨しています。
ISO/TR14062のJIS版は日本規格協会のQ&AページのQ1より入り、TS/TR検索でQ0007を検索すると閲覧することができます。
ISOTR14062では、環境適合設計の目的は、製品の機能性を維持・改善しつつ、製品の環境影響を低減することにあるとしている。 では、どのようにしたらよいでしょうか? 以下にこれまでの自分のコンサル経験をふまえて、ISOTR/14062に従って、設計・開発プロセスにどのように環境側面を織り込んだらよいかをしたらよいか考えて見ます。
まづ、環境適合設計の基本的な考え方として、実践の手引きで次の事項について解説しています。
a)組織の方針、目的及び目標の中で製品を取り上げる。
b)製品の全ライフサイクルを通じた、関係する環境側面と環境影響を特定する。
c)製品の長寿命化 → 製品を長持ちさせることと、最新技術を用いて機能性を拡張することのバランスをとること。
d)製品を売ることからサービスを提供することへシフトする。
e)ライフサイクルを考慮した多面的基準を利用する(減量化、エネルギー効率改善、長寿命化、リサイクル対応設計など)。
f)汚染を予防する(有害物質を含まない)。

次に設計プロセスを考えます。
製造業の製品を例にとると、設計・開発のステップは右下の図のようになっていると思います。このプロセスの中に、上であげたa)~f)の基本的な考え方の該当するものを織り込んでいきます。

dfe(1)企画
 この段階で市場ニーズや競合品の分析などから開発テーマが決めらると思いますが、環境配慮に関しては、資源循環、省エネ、化学物質のどこに的を絞るのかを決めておくとよいでしょう。
先ず製品の著しい環境側面を抽出・特定することが必要です。 製品の材料・製造・保管・運送・使用・廃棄の各段階で環境側面を抽出し評価します。
抽出のツールとしては、フローチャートによるインプット・アウトプットの洗い出し、場合によってはLCAなどを活用して評価します。 
ここで出された製品としての著しい環境側面を、設計目標の中に設定します。
また、環境側面を製品特性に移転するためのツールとしては、品質機能展開(QFD)があります。
(2)コンセプト設計
 プロジェクトのすべての要求事項を実現するコンセプトを選定します。
ここでのサポートツールとして、チェックリストや材料データベースがあります。環境適合設計チェックリストの例を私の業務サイトのデータベース3-15に掲載していますので参照してください。
(3)詳細設計
 コンセプトを展開し、詳細仕様を決定する。大企業では、この段階でLCAが活用して最適仕様を決定しているようです。 小企業では、LCAソフトを使う環境にない組織が大方と思いますが、その場合はデザインレビューの中に環境影響のレビューを追加するとよいでしょう。
(4)試作/試験
 設計の妥当性確認を行うステップですが、環境面では、環境要求事項の現実的な実施がなされたかどうかチェックします。
(5)製品市場導入
 ここでは、環境情報を顧客に提示するとよいでしょう。
(6)製品レビュー
 期待された内容が達成されたかどうかをレビューします。

以上は、概要ステップですが、実際の活動はもっと複雑です。私の業務ホームページのデータベースNo3-16エコデザイン最前線 に紹介記事のコピーがありますので参照してください。

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2005.01.02

究極のエコカーは燃料電池車か、ディーゼル車か

 自分の車は旧型トヨタプリウス、この2月で購入してから6年になる。安井至国連大学副学長長のLCAによる評価では、プリウスはガソリン車の比べて製造時のCO2排出量が多いため、走行距離7万キロ以上にならないと環境負荷が小さくならないとのこと。
自分の車はもう11万キロ走っているので元は取れているようだ。
しかし、自分がプリウスを買った理由はこれだけではない。直接の理由は、いきつけの車屋さんがデューゼル車をしつこく売りつけようとしたからである。 当時、ディーゼル車は維持費の面で優れていて経済的といわれていた。しかし、自分は環境問題に関心を持っていてディーゼル車の排ガスの有毒性を知っていたし、このような問題を何もいわないでディーゼル車を宣伝してくることに許せない気持ちを抱いた。その反発からプリウスを買ったという面もある。今、思うと子どもぢみたことをしたものだと思う。

 ところで、日経ビジネス12月6日号を見ると、環境経営として、各メーカーが低燃費ディューゼル車の開発に力を入れだしたことが報じられている。
ハイブリッド車の次は燃料電池車かと思っていたらデューゼル車になるようだ。最近コモンレールシステムという高圧噴射と電子制御の技術が確立されて、ディーゼル車の問題となっていた粒子状物質や有害物質を低減できるメドがついたらしい。
車の総合効率は、石油を採掘して燃料にするまでの「燃料効率」と、走行時のエネルギー効率である「車両効率」を掛けたもので現されるが、デューゼル車はCO2排出量が少ない上、車両効率がずば抜けて良く、総合効率でも燃料電池車を凌ぐ可能性が出ているらしい。
車の技術の進歩は早いですね。
この問題に感心のある人は、自分の業務ホームページのデータベースNo.3-13を見てください。
なお、このテーマについては、ダイヤモンド社よりこんな本も発売されています。




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