ゴミ(廃棄物)の削減
ISO14001に取り組む場合、殆どの組織では、最初にゴミ(廃棄物)の削減から入る。
ゴミを削減する場合は、先ずゴミを分別し
リデュ―ス :使用量を減らす、再生可能資源に変更する。
リユース:再利用する
リサイクル:再資源化する
という3R活動に取り組む、その中でもリサイクルは、その中心となる。
仕事でお伺いしていると、ここのところで、出だしから取り越し苦労で中々前に進まない組織の方もおられるようなので少し解説します。
ゴミの分別を進める場合、分別基準を定め分別ボックスを設置するのだが、社員全員の理解を得て分別を徹底するまでには地道な努力が必要になります。
私がこれまでお手伝いした組織では、個人別のゴミ箱を撤去し、共用の分別ボックスに入れてもらうようにするケースが多いようでした。 また、ある保育所では、ゴミ箱を透明にして、何を捨てたか解るようにしたところ紙ごみの分別が進んだという例もありました。
日経イノベータの渡辺パコ氏の連載を読んでいたら、星野リゾートのユニークな取り組み例が紹介されていた。
―――――― 以下 引用 ――――――
ホテル業界の環境先進企業の一つ、星野リゾート(本拠地は長野県・軽井沢)では、徹底したアプローチを行いました。
環境リーダーの塩手勝久さんが、トランプのような「ゴミ分別カード」を自ら考案し、ゲーム感覚で楽しみながら分別を学ぶ方法を考えました。社内研修の際に、社員をグループに分けて、「ゴミの分別ゲーム」をやってもらうというものです。カードを使って、分別の速さと正確さをグループで競うことで、分別の知識について徹底していきました。
⇒ 研修の詳細
しかし知識があっても実際の業務になると、手間がかけられなかったり、時間がなかったりで、おろそかになります。また削減量を正確に計ることも、実効がなかなか上がらない時期が続きました。日々のゴミ排出時に重量計測が必要になります。このときに、きちんと量らない、量っても記録しない、といったことがしばしば起こったわけです。
分別と計測を徹底させる一方で、計測の手間を省くために、電子計測器(重量計)を購入し、古いノートパソコンとつないで計測を自動化しました。すると、分別も次第に徹底されるようになり、最終処分に回す量が目に見えて減っていきました。20を超える分別に全従業員が慣れてきたら、最終処分に回るものをさらに減らし、より環境によいところに排出先を変えるアプローチを行うなどしながら、効果を上げています。
―――――― 以下 引用終わり ――――――
次に、ゴミの分別ができるようになると、紙、プラスチックといったように品目別にリサイクル化を進めていく。
ところが、どこまでが廃棄物で、どこまでがリサイクルであるかということが良くわかっていないので、リサイクルしてもマニュフェストがいるのでないかといった心配から取り組みに躊躇してしまう場面に出会うこともある。
廃棄物とは、不要なもの、捨てるもので、有価物としてリサイクルに回すものは、基本的には廃棄物処理法の廃棄物ではない。
ですから、どんどんリサイクル化していけば、ゴミの削減ができるということになります。
ここのところのゴミの定義は、環境省の廃棄物に関するQ&Aにも解説されていますので確認してください。
<リサイクルの進め方>
オフィスペーパー:
全国製紙原料商工組合連合会のページよりお近くの古紙リサイクル専門業者が検索できます。
また東京のオフィス町内会は、オフィスペーパーリサイクルのさきがけを作ったNPO団体です。石川県内では、オフィス・リサイクルかなざわ、オフィス・ペーパーリサイクルみなみがが、に加入するとよいでしょう。
廃プラスチック:
廃プラスチックのリサイクルには―マテリアルリサイクル(プラスチック原料化・製品化)、ケミカルリサイクル(油化・還元剤化など)、サーマルリサイクル(セメント工場燃料・ゴミ発電・RDF)―があります。
廃プラスチックをリサイクル用として回収してくれる業者も沢山いますので、これらのリサイクル業者の方に問い合わせするとよいでしょう。
また、以外に知られていないことで、割り箸の回収運動があります。社員食堂などで使った割り箸を王子製紙の窓口に送ると、割り箸10キロ(約5000本)で、ボックスティッシュ15箱、割り箸3膳(6本)ではがき1枚またはA4サイズのコピー紙1枚 に再生されます。
なお、ゴミの減量化及びリサイクル全般について優良事例データベースのページが開設されていますのでこれも参考にするとよいでしょう。
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